派遣先で給与口外→賃金格差発覚→やる気ダウン&ムード悪化。口外を理由に契約解除は不当解雇? (1/2ページ)
今国会で労働者派遣法改正案が衆院を通過した。賛否両論あるが、正式に施行されることになれば、派遣労働者が増える可能性は高いだろう。そこで今回は派遣労働者の賃金トラブルに触れてみる。
派遣労働者は、派遣元によって給料が異なることはご存知だろう。派遣元が違う者同士がお互いの給料がいくらなのか気になるのは自然なことかもしれないが、派遣元によっては、給料を口外してはいけないという契約を交わしている。
もしもその契約を破り、賃金格差が発覚すれば、給料が低い派遣労働者はやる気を無くす可能性があり、最悪の場合、社内のムードが悪くなり、業務に支障が出るかもしれない。
そこで今回は、口外してはならないという契約を破り、派遣元から契約を解除されたら、不当解雇となるのかどうか、この問題について加塚裕師弁護士に伺った。
■まず派遣先と派遣元の契約解除が行われる。その後派遣労働者と派遣元の間で労働契約解除。
「労働者派遣においては、労働者と派遣先との間には労働契約が存在せず、労働契約は労働者と派遣元との間に存在します。そして、労働者と派遣元との間の労働契約は、そのほとんどが一定の期間を定めた有期労働契約であると考えられるので、これを前提に回答させていただきます」(加塚裕師弁護士)
「このケースは、労働者派遣契約の期間途中に派遣先から派遣元に対し労働者派遣契約の中途解約がなされ、これに伴い派遣元が労働者との有期労働契約を解消(解雇)した場合と考えられます」(加塚裕師弁護士)
まずはこう切り出した加塚裕師弁護士。そもそも労働契約は派遣先ではなく、派遣元とかわされている。そしてこのケースでは、派遣先から派遣元に対して派遣契約の解除がなされたことがまず先にあり、その後、派遣元が派遣労働者と労働契約を解除したというのが正しい順番である。