25年後には水道料金が3倍に!? 水問題の現状とは (3/4ページ)

新刊JP


2040年の水道料金をシミュレーションした「人口減少時代の水道料金 全国推計」(「新日本有限責任監査法人」「水の安全保障戦略機構事務局」の共同研究)によると、全国の約半数にあたる604カ所の水道事業体で30%超の値上げが必要になります。もっとも高い自治体では、月額2万6532円(大人2人、子ども1~2人の世帯で標準的とされる、月間30立方メートルの水道水を使った場合)と、現在の3倍近くになる見込みです。蛇口をひねれば水が出るという当たり前の日常が終わる地域がでてくる可能性があります。たとえば、過疎地では飲み水はペットボトルを宅配水で届け、あとは給水車が週2回、地域の拠点まで運んで給水する。大幅な値上げか、あるいは給水車のような代替手段を選択しなくてはならない地域が出てくるのです。

――国内でも地球温暖化の影響による水の偏在が進み、また、現行の水道システムも限界がきているということですね。どうすれば、そのような状況を改善できるのでしょうか?

橋本:まちづくりにおいて水との関係を見直すことです。キーワードは「ゆっくり流す」。近代のまちづくりの考え方は、降った雨をできるだけ早く海まで流すというものでした。雨は下水道に入り、コンクリートで固められた河川を流れていきました。また、森林が荒廃したこと、減反政策によって田んぼが減ったこと、まちがコンクリートで固められたことも、結果として早く流すことになりました。ゆっくり流すためには、これと反対のことをやればいい。自然な護岸に戻す、荒れた人工林を手入れする、田んぼを守るなど、水が染みこむようにすることが有効だと思っています。こうすることで地方では地下水が使いやすくなります。水道断絶が起きそうなところは、比較的地下水のきれいなところに多い。これまでの水道システムとは違う、独自の方法でこの問題を解決できるかもしれない。また、都市部では雨水の使い方に工夫の余地はあるでしょうね。

――工夫の余地というのは、どういうことなのでしょうか?

橋本:東京都民が1年間に使う水の量は20億トンに対し、東京に1年間に降る雨の量は25億トンです。これからはもっと増えるかもしれない。しかし現在、雨水はほとんど使われず、やっかいものとして下水道に集められ、ときに氾濫を起こします。
「25年後には水道料金が3倍に!? 水問題の現状とは」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る