預け荷物中の爆弾を封じ込める新技術がテロを無力化する!?

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預け荷物中の爆弾を封じ込める新技術がテロを無力化する!?

じつはそんなに頻繁に起こっているわけではないのだが、飛行機の爆破テロの可能性は利用者に恐怖を与える。しかし、少なくとも預け荷物の中に仕掛けた爆弾なら封じ込めてしまう内装が開発されているらしい。実際に退役した機体で爆発物を使った実験がなされたという発表があった。


■ 本物の機体で実験済み

このニュースはシェフィールド大学のウェブサイトで発表されていたものだ。この内装を開発したのは、シェフィールド大学の研究者を含む国際的な科学者チームだという。

Fly-Bagとなづけられたこの装備は、繊維と複合材の層でできていて、航空機の貨物室の内装として使用するものだ。使われている繊維は高い強度と、衝撃や熱に対する耐久性を持っている。いわゆる防弾チョッキなどに使われるアラミド繊維などが使われているのだ。

そしてそのFly-Bagを貨物室に装備した退役旅客機を使って、イギリス・サイレンセスター郊外のコッツウォールド空港において、じっさいに貨物室内で爆発物を爆発させる実験が行われた。

その結果、預け荷物に仕掛けられた爆弾が飛行中に爆発しても、飛行機の貨物室は爆発の威力を封じ込めることができそうだということがわかった。飛行機への被害を軽減し、乗客の安全を保つことができそうだというのだ。

ちなみにこのテストのあと、Fly-Bagを取り外した状態でも爆発実験が行われた。その場合は、下の写真のように深刻なダメージを起こしている。


■ 柔らかいことが重要

研究チームのリーダーであるAndy Tyas氏によれば、この内装は柔軟性を持っていることがひとつのキーファクターなのだという。そのおかげで爆発力そのものや爆発によって飛び散る破片等に耐えることができるというのだ。Fly-Bagは、衝撃を遮断する硬い壁ではなく、むしろ膜のように作用するのだ。

「私たちは、シェフィールド大学の研究室でFly-Bagの試作品を使ってさまざまなテストを行ってきました。じっさいの飛行機の中という制限された状況でもきちんと働き、じゅうぶんな効果を発揮できるようにという目的で研究をつづけてきたのです」とTyas氏はいう。

預け荷物の中の爆発物を封じ込めるための、強固なコンテナというものはすでに開発されている。しかし、どうしても重くなってしまうし、コストもかかる。

今回実験が行われたこのFly-Bagの技術は、将来的にすべての航空会社に義務づけられたり、なにかしら脅迫等がある場合のフライトに使われる可能性があるものだという。あるいは、旅客室のなかであっても、危険物が発見された場合には使うことができるとしている。

もちろん、使用する爆弾の爆発力によってはふせぎきれないケースもあるかもしれない。しかし、大型の爆弾を持ち込もうとすれば、それだけ発見できる可能性は高まるので、このFly-Bagは有効だといえるだろう。あるいは、こういう装備の進化が爆弾テロの威力をそぐことで、爆弾テロ自体が減ってくれればいいのだが。

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