1984年グリコ・森永事件 元刑事・北芝健が読み解く「未解決事件現場」後編 (4/9ページ)

日刊大衆

初老の男性の声で、ある過激派が江崎氏の誘拐、グリコ放火、青酸入りグリコ製品のバラ撒きと引き換えに3億円を要求しようとしていると言って、仲裁に入るから1億7500万円よこせといった内容の取引を持ちかけているんです」

そして、この"予言"は6年後に現実となった。
「残念ながら、このテープの送り主や、事件との関連を示す証拠は何も出てきませんでしたが、関連性はあると思います。これらを見る限り、この事件は長い間、入念に計画されていたものである可能性は非常に高いでしょう」

このテープの存在からわかることは、長い時間をかけて緻密に練られた計画というだけではない。
「テープの声の主は、事件を企てているのは自分ではないと言ってますよね。まあ、真偽のほどは確かめられませんが、自分たちの組織に、グリコを狙っている別のグループがあると言っているようにも取れる」

つまり、犯行は単独ではなくグループによるもので、その背後に巨大なネットワークが存在している可能性があると言うのだ。
「ネットワークが巨大だからこそ、こういった情報漏洩があったんじゃないでしょうか。だから、このテープが送られてから6年も時間を空けている……ほとぼりが冷めるまで待っていたのかもしれません。それゆえに、今回の犯行は情報が漏れるのを防ぐために、おそらく短期間で実行に移されたはずです」

この一味とは、いったいどんなグループなのか。
「犯人は1つのグループだけではないと思います。最低でも、3つから4つのグループが集合して加担している。そこで、それぞれの精鋭が1つにまとまり、一致団結して役割分担を決めている印象があります」

オリジナルのメンバーが、そこまで粒が揃っているとは考えがたいと、北芝氏。どういったところが精鋭なのか。犯人グループの横顔に迫ってみよう。
「まず、誘拐やアベック襲撃を行った実行犯。これは相当な手練でしょう。おそらく銃器の扱いもできたでしょうし、元自衛隊員の被害男性をねじ伏せるなど、かなり腕力に自信のある人物でないと、こうはいきませんから。

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