何年たっても色あせない! 日本人なら読むべき名作漫画ランキングTop10 (2/7ページ)

学生の窓口

隣りの幼馴染である浅倉南と微妙な三角関係を崩さないまま同じ高校に進む。ストーリーの軸は、甲子園を目指した高校野球、そして浅倉南を交えた恋愛。物語は、和也が突然の事故死を迎えたところから大きく動き出す。

野球漫画であるものの、それまでのスポ根ものとは大きく違い、絵のタッチやストーリー展開は軽妙なもの。野球というスポーツを深く知らなくても、ラブコメディという方面から楽しめる作品です。主要人物の死という深刻なできごとがあり、主人公はそれに影響を受けた道を進むという展開ながらも、重くなりすぎない作風はこの作者ならでは。登場人物の感情を、饒舌なセリフやわかりやすい表情ではなく、定型的な手法でない独特の間で表現していて、心に伝わります。

著者:あだち充
連載:1981年~1986年
連載誌:週間少年サンデー
出版社:小学館
単行本:少年サンデーコミックス全26巻/小学館文庫全14巻

■第8位『あさきゆめみし』

源氏物語を原作とした本作品。時代は平安朝、桐壺帝の子として生まれながら、母親の身分が低かったために「源氏」の姓をもらうことになった光源氏が主人公の物語。光源氏は、帝の新たな妃に亡くなった母の面影を見て惹かれるが、結ばれるわけにはいかない相手。思うようにならない運命に、光源氏は、妃の親戚にあたる紫の上を引き取ったり、ついには妃と密通したり。年上の六条御息所、左遷された場所で出会う明石など、数々の女性遍歴を重ねていく。

なにしろ原作のストーリーが平安時代に書かれ、現在まで読み継がれている息の長い作品です。高貴な人々が主な登場人物とはいえ、遠い過去から現在に至るまで、人間の悩み、苦しみは変わらないものだと思わせてくれる物語。原作は思い切り気合を入れないと読み終えられませんが、漫画だと平安時代の生活や習慣、衣装などのイメージがすんなり頭に入ってきます。漫画作者の繊細なタッチも作品にぴったり。「源氏物語」のストーリーも把握できるので、昔も未来も受験生必携の書です。

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