突然死に気をつけたい……内科医に聞く! 若くても心筋梗塞になる人の特徴とは (2/3ページ)
狭心症同様に突然、胸の中心部に激しい痛みが起こって30分以上続き、死に至るケースも多くあります」
若くても発症する可能性はあるのでしょうか。
「発症例の最多は60代~70代の男性ですが、ストレスや過労、無理なダイエット、運動不足、肥満、食生活の欧米化などが進み、若くして発症する人が増えています。
先ほど話した動脈硬化という病気も中高年の症状と思われがちですが、生まれたときから少しずつ血管に変化は起こっています。生活習慣によって進行のスピードは変わるのです」(泉岡医師)
■肥満、運動不足は動脈硬化を進める
ここで、年齢に関係なく心筋梗塞になりやすいタイプについて、泉岡医師は次の6つを挙げます。
(1)肥満やメタボ
体にため込まれた脂肪が内臓や血管を圧迫して、血液の流れが悪くなります。また、内臓脂肪がたまると、脂肪細胞から血栓(けっせん。血のかたまり)をつくるホルモンが多く分泌することが分かっています。
さらに、血液中の善玉コレステロール(HDL)が減って悪玉コレステロール(LDL)が増えるので、動脈硬化が進行しやすくなります。
肉類や油脂類、乳製品に含まれる飽和脂肪酸は、動脈硬化を促進します。また、炭水化物やお菓子に含まれる糖分は、肥満につながります。特に、太り気味で肉中心の食生活を好む人は、年齢に関係なく気を付けてください。
野菜や魚介類、海藻類、大豆類などを中心にした、栄養バランスの整った食生活を心がけましょう。魚類、特にイワシやサンマなどの青魚には、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化を予防する働きがあります。
(2)運動不足
運動不足は肥満やメタボの原因の一つで、動脈硬化につながりやすくなります。ウォーキングやサイクリングなどの運動を1日30分以上・週3~4回は続けましょう。家事をするときにこまめに動く、通学通勤時にひと駅先まで歩くなど、日常生活での工夫も必要です。