突然死に気をつけたい……内科医に聞く! 若くても心筋梗塞になる人の特徴とは (3/3ページ)
(3)ストレス過多・過労
ストレスや過労は、血液中のコレステロールの量や血圧を上昇させて動脈硬化をまねき、心筋梗塞の引き金になります。(2)の運動不足の解消をかねてアウトドアで活発に動き、リフレッシュするなどしてストレスをためない生活を心がけましょう。
(4)喫煙
厚生労働省の調査によると、タバコを1日15~34本吸う人は吸わない人に比べて、心筋梗塞が発症する危険性が3倍に高まるとの報告もあります。タバコを吸っていると動脈硬化が進みやすくなります。禁煙を続けると、吸わない人と同程度までリスクを減らすことができるので、禁煙するようにしましょう。
(5)過度なダイエット
「体重80キロの人が、2カ月で30キロ減量した」などというメディアでの情報をよく見かけますが、この例のように、わずか2カ月で37.5%もの体重を減らすのはとても危険です。脂肪だけではなく、内臓をつくる筋肉や骨、血液、水分、ホルモンなどすべてが急に減少し、日常生活に耐えるエネルギーをキープできずに重とくな病気になる例はたくさんあります。
また、減量に成功しても、反動で1カ月で元の体重に戻るケースもあり、その場合は動脈硬化を起こす確率が上がります。極端なダイエットは命の危険があると知っておきましょう。
(6)太り気味の人で激しい運動を好む
肥満やメタボの人がフルマラソンやトライアスロン、ボクシングなど急激な運動をした場合、冠動脈の状態と血流の関係で一気に狭心症や心筋梗塞を起こすことがあります。激しい運動をする前に医療機関を受診して血管の状態を確認し、運動の可否を医師に相談してください。
「生活習慣を見直し、改善すると発症のリスクは抑えられます。血液検査の結果を見逃さずに、異常があれば早めに診察を受けて予防しましょう」と泉岡医師。
どのタイプも心あたりのある傾向で、思わずドキリとします。自分の血管は柔らかいだろうか、血液の質はいいのだろうかと、日ごろの生活習慣を振り返る必要がありそうです。
(岩田なつき/ユンブル)
取材協力・監修 泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。
泉岡医院 大阪市都島区東野田町5-5-8 JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分
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