大事な回復のバロメーター? 病院で「おならセンサー」が使われているってほんと? (1/2ページ)
下ネタの定番である「おなら」。大笑いしたらつい気が抜けてぷっと出てしまい、気まずい思いをした経験、一度はあるでしょう。
健康なひとには恥ずかしい話題のおならも、盲腸に代表される腸の手術では回復のバロメーター。ところが本人が気づかないうちに「すかし」てしまい、回復しているのに退院が遅れることも……。そんな理由から「おならセンサー」が誕生しました。おならの成分は「メタン」が有名ですが、体質によっては作られないこともあり不正確、そこで「水素」を検出する方法が採用され、自己申告の3倍もの感度でおならを記録できるようになったのです。
■クサいのは「メタン」のせいじゃない
おなら=メタン=クサい、と言われがちですが、
・メタンは無臭
・ひとによってはメタンが作られない
が事実。メタンハイドレートで知られるように燃料として使えるのは確かですが、においの原因はおもにインドールやスカトール、くわえて成人の3分の2はメタンを生み出す腸内細菌がいないので、「濡れ衣」以外のなにものでもありません。標準的なおならの成分は、
・窒素 … 23~80%
・水素 … 0.06~47%
・二酸化炭素 … 5.1~29%
・メタン … 0~26%
の範囲と言われ、体調/体質によって増減するものの、空気と同様に燃えない窒素が大半を占めています。電撃的なパフォーマンス集団のもちネタでおならを燃やす芸がありますが、きっと水素かメタンが多い体質なのでしょう、成分の割合を考えれば、誰でもできる芸ではありません。
もっとも身近な恥ずかしいネタであるおならも、病院ではだいじなメッセージとして扱われます。盲腸のような「腸」の手術後、回復したかどうかの「目安」に使われるからです。