負の世界遺産・アウシュビッツ強制収容所を訪ねて (6/7ページ)
ナチス・ドイツは被収容者たちを安心させるため「シャワー」と称し、カモフラージュのための蛇口まで取り付けられていました。
殺害された人々の遺体を焼いた焼却炉。犠牲者の遺体の処理を行ったのは被収容者でした。しかし、遺体の処理にあたった被収容者も遅かれ早かれナチス・ドイツの手によって殺害される運命をたどりました。
アウシュビッツ収容所(第一収容所)を後にし、「第二収容所」と呼ばれるビルケナウを訪れると、その敷地の広大さに驚かされます。
かつては300棟以上のバラックが立ち並ぶ大規模な収容所でした。現在の静かな姿からは、ここがかつて一大殺人工場であったとはにわかには信じられません。
当時の姿をとどめているのは全体の一部で、現在も残っている囚人棟は67棟です。