「忍者百人衆 江戸で伊賀の気配を探れ」忍者になって潜入取材 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■多国籍な忍者たち。女性忍者(くノ一?)も多数!

「忍者百人衆 江戸で伊賀/甲賀の気配を探れ」の開催は今回で3回目。なんと3回連続で参加している常連忍者もいるという年々問い合わせや取材が多くなり、今回は宮城や兵庫など遠方からも含めて、120人が参加。親子連れや夫婦、会社の同僚やシングルでの参加者もいた。また日本人のみならず外国人忍者の姿も。

 主催者も外国人忍者にも楽しんでもらえるよう、パンフレットを英語にするなど親切心を忘れない。忍者をゲームで知って虜になったというフランス人忍者。今日ほかの外国人忍者と友達になったというから驚き。スマホを取り出し、いたるところで忍者仲間とともに撮影をしていた。

 そして意外にも女性の忍者が多いので驚いた。今回初めて友人と参加したという女性は、小学校の頃から忍者になるのが夢で、今日夢が叶ったとご満悦。また、高校時代の同級生2人と参加していた女性は、滅多に忍者姿で街を歩くことがないのでとても楽しいと語ってくれた。

■忍者の痕跡を発見

 道中にある忍者ゆかりの地に到着すると、ラスボス感漂う忍者姿の三重大学の山田教授が貴重なお話を聞かせてくれる。山田教授は忍者の研究のみならず海外でも講演活動などを行っているすごい人。ときにユーモアを交え、忍者初心者でもわかりやすく解説をしてくれるのが嬉しい。

 出発地の千駄ヶ谷からほど近い四谷の笹寺(長善寺)は、武田信玄の家臣高坂昌信が庵をたてたのが起源とされるお寺。笹寺に伊賀の忍者(伊賀者)が集合し、伊賀者の頭の服部半蔵正成の長男・服部半蔵正就に対しての不満を、鷹狩りへ来ていた将軍の徳川秀忠に直訴したという。

 服部半蔵正就は、自らの屋敷を建てる手伝いを強いるなど、まるで家僕のように、伊賀の忍者を扱ったそう。忍者が将軍へ直接訴えかけるなんて忍者たちも相当のストレスがあったのだろうな~と人間味を感じてしまった。

■イベントを通して忍者の地「伊賀・甲賀」にも興味をもって

 主催者である伊賀上野観光協会の担当者は『伊賀や甲賀に遊びに来てと言っても難しいところがある。だが、東京都内を忍者の格好をして歩くことで、自分たちの身近なところにも忍者のゆかりのある地があるんだと認識し興味を持つきっかけとなり、伊賀・甲賀へも足を運んでもらえたら』と期待する。

 今度はどんな所を歩きたいか聞いてみると、『皇居』という意外すぎる答えが返ってきた。皇居内を忍者の格好をして練り歩くのはいろいろと大人の事情があり、今回は実現しなかったがいつか、歩いてみたいとのこと。今後の伊賀上野観光協会の取り組みに注目していきたい。

「忍者百人衆 江戸で伊賀/甲賀の気配を探れ」の開始直後は、どうしてもはずかしい、道行く人にみられるのが嫌だという思いに駆られた。だが、いつの間にか多くの人に『忍者だ』と声をかけられたり、手を振られたり。度重なるスマホのシャッター音にも慣れっこになってしまい、次第に見られることが楽しくなっていった。それどころかまたいつか忍者の体験してみたいと思うまでに。どうやら今回のイベントで、“伊賀・甲賀の忍者の魅力にとりつかれる”という忍術にかかってしまったようだ。

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(取材/唐沢未夢)

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