「NAVERまとめ」問題が照らす”乗っかる系ビジネス”の悩み|やまもといちろうコラム (1/3ページ)

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 山本一郎(やまもといちろう)です。年末恒例の海外巡業も終わって、今年は穏やかな年末を過ごしています。

 ところで、先日のDeNAキュレーションメディア問題に端を発した一連の剽窃気味の乗っかる系ビジネスについて、最近では無事NAVER方面に延焼し始め、騒ぎになってきています。

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 問題自体は、ネットで人気を誇るクマムシ博士が、自身のブログからNAVERまとめに無断盗用されたため、NAVERまとめを運営するLINE社に削除の申し入れをしたが一向に埒が明かないので、自らNAVERまとめに問題の所在を明らかにする記事を掲載したところ、NAVERまとめにログインできなくなり、また検索エンジンに引っかからないようサイトに“nofollow”タグをNAVER運営に追記されてしまった、という内容です。長い。

 もっとも、LINE側にもきちんと言い分はあるようですが、正確な話が公式にLINEから出てこないので何とも言いようがないというのが実情です。

 冷静にここだけ見ると、実に可燃性の高い物件でありまして、タバコの火でも失火しようものなら大爆発炎上して黒煙が上がるタイプの素人お断り事案です。実際、一昨年のLINE上場にあたっては、当時LINE(というか買収した旧livedoor)が運営していた出会い系アプリ大手「YYC」と並んで、法律上のリスクの高い事業としてNAVERまとめも問題視されていた、という話はあります。もちろん、その後は適切な運営を行うことが確認されたということで、LINEはNAVERまとめを事業停止したり売却したりすることなく現在にいたっていますので、問題はクリアされた、と当時は見做されていたのでしょう。

 ところが、ある意味でDeNAからのもらい事故的に正面からユーザーに問題視され、クマムシ博士に対する一件のようなネタが多数出てくるようであれば、さすがに事業のやり方を今風に変えてほしいという要望は出てきてもおかしくはないでしょう。リクルートはもちろん、サイバーエージェントでさえ問題の解決のために動きを見せていたことを考えると、LINEの硬い態度は第三者的に見て「これは本当に大丈夫か」と思ってしまいます。

 そして、なぜかNAVERまとめへのプレッシャーが高まるネット署名まで立ち上がってしまいました。

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 それも、NAVERまとめへの広告配信の停止を求める内容であり、賛同するかどうかは別として、兵糧を絶つ系の話であります。

 実際にNAVERまとめに記事を剽窃される側の怒りというのはかなりのものでしょうが、LINEとしてはそういう仕組みでやっているので本当に権利者であるかどうかが分からない限り対応できない、という内容です。申し立てる側は「なんでだよ! 自分のコンテンツだぞ!」という怒りを抱き、運営する側は「本当に権利侵害であるか証明してほしい」と紋切り型の対応をする間に摩擦熱が高まって煙が出ていずれは出火する、ということなのでしょう。

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