清水富美加の出家とブラック批判、芸能事務所の透明化問題|やまもといちろうコラム (3/4ページ)

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■対策は「ガラス張り」

 一方、冒頭に述べた通り芸能界が長い坂上忍も「俺も若いころは月給5万円で働いた」と番組内で述べ、だからおまえ(清水富美加)も働くのは当然だ的な言論につながるような、一般社会と芸能界の慣行の間の埋めがたい溝のようなものはどうしてもあるのだと感じます。

 それは、いわゆる単なる“下積み論”ではなくて、芸能人が売り出され、売れていく過程は、本人の資質や能力だけでなくバックアップする芸能事務所の力関係やノウハウ、受け止めるテレビ局などメディアや製作委員会の持つ作品とか番組の巡り合わせなど、いろんなファクターが介在しているのでしょう。

 これは私もテレビで述べましたけど、芸能界がいままでやってきたいろんな慣行は、芸能界は「夢を売る商売だから」とか「芸歴や年齢での上下関係をしっかりと守る世界だから」という本質が、一般社会の常識とかなりズレてきているから起きている現象なんじゃないか、と感じます。もしもこの問題を「受けた仕事は最後までやれ」というような精神論ではない側面から解決しようとするならば、それこそ契約条件を統一し、かかった経費はいちいち関係の深いメディアにリークしなくても良いようにある程度ガラス張りにして、アメリカがそうであるように俳優・女優の労働組合でもつけて大人が見守りチェックする仕組みがなければ改善されないのではないかとさえ思うわけです。

 何しろ、本当に芸能人と芸能事務所の関係を普通の雇用契約にしてしまったら、一番最初に吉本興業や松竹芸能あたりが死ぬわけで、舞台レッスンも雇用だとなれば深夜にも及ぶリハーサルやトレーニングをやるため未成年者の労働問題でジャニーズもエイベックスも死ぬでしょう。みんな死ねばいいんだ。いや、死にたくない。

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