WELQ問題の真相を読み解く(1)「DeNAだけが謝って終わる問題だったのか?」~山本一郎×古田大輔×三上洋特別鼎談 (2/3ページ)

デイリーニュースオンライン

古田)まさにその通りですね、WELQは悪目立ちした。SEOで上にいくために、毎日100本の記事を出していたと。膨大なコンテンツ量があるし、ありとあらゆる検索でWELQが1位に来てしまうから、目立って潰れた。けれども、それが消えた後に何が上に来ているのかというと、やっぱりこれまた、信用ならないサイトの情報が上に来ている。

法律的に問題がなくても、そもそもダメな情報っていっぱいあるはずで、そこらへんが片付いていない。しかもそれが医療・健康情報に留まらないんだと。医療・健康情報というのは薬機法(※医薬品医療機器等法。旧薬事法)というのがあるから、法律的にも問題があるけれども、法律的に問題がなくても、そもそもダメな情報っていっぱいあるはずで。そこの問題は、まだ全然片付いていないんですよね。

山本)第三者委員会を組んで調査報告書を出します、と謝罪会見の中で言うんですけれども、実際には、この段階でデマを流す情報サイトの問題はウェブでのメディア全体が取り組むべき課題であるはずがDeNAの問題という風に取られちゃったというのは、ジレンマだ思うんですよね。

まさに古田さんが仰ったように、薬機法、医療行為にひっかからない情報ならいいだろう、ということで憶測記事を大量にネットに流通させるのは、本当に大丈夫なのかということです。スキンケア、ライフハック系のところっていうのは、大体零細のメディアさんがやっていると。

たとえばlivedoorであったりとか、Yahoo!ニュースであったりとか、スマートニュースといったところに記事を配信することによって、別のブランドでもう一回記事が流れるといった時に、零細メディアであるにもかかわらず「Yahoo!ニュースで配信されてきたぞ」とアプリやウェブで読んで信じる人が出るんじゃないかという、別のところにも問題は波及していくべきだっていうところが、DeNAが派手に謝っちゃったもんだから、DeNAの問題じゃん、みたいな形になっちゃいました。DeNAは善意でしょうが、業界全体からするとこの流れはちょっと辛いんじゃないかと思うんですよね。

三上)(キュレーションの問題が)「WELQ問題」というメディアの取り扱いになっちゃったので。メディアが取り上げる時って、いろんな局面がありますよね。薬事法の問題、ウソの問題、SEOの問題、いろんな問題があるので、ものすごいぼやかされて、なんかわかんなくなっちゃうというところは確かにあった。

山本)そもそも何が法的に問題だったのか。あとできちんとご説明しようとは思うんですけれども、12月7日の謝罪会見のなかで、第三者委員会を組成して、調査を行いますっていうところまで言明します。そのときに名前が出たのが、岡村久道先生という、著作権ではいろんな意味で有名な弁護士の先生です。いろんな意味で有名な。著作権ではいろんな意味で有名な先生が来られて色々やられたんですけれども。

そして、3月13日。第三者委員会の報告書がでて、DeNAトップ会見がありました。喪服を着た3人(※DeNA代表取締役CEO 守安功氏、代表取締役会長兼執行役員 南場智子氏、DeNA執行役員経営企画本部長 小林賢治氏)が並ぶんですね。

第三者委員会の報告書を受け取りました、社としての処分を行います、ということに対してコミットするトップ会見であったと。会見の内容は、DeNAの誠意が読み取れる、良いものであったと思います。

ただし、具体的に処分としてコミットした内容でいうと、社長に守安功さんが留任になったし、中川さん(ペロリ代表取締役)と村田マリさん(執行役員メディア統括部長兼Palette事業推進統括部長)については(それぞれ)辞任の意向であって、これは解任ではありませんという話になりました。問題を認めて当時の責任者を解任するという話ではないとしたにもかかわらず、彼らの責任の追及を行うという謎な話になるんです。

そうだとすると、このキュレーションメディアに関する事柄は、別の問題として出てくるのかなと思います。そして伝説へと。なんで伝説としたかというと、実は問題はまだ終わっていないからです。

古田)どういう体制で再開されるのかというのが、疑問ですね。僕は正直いってMERYが好きだったんですよ。MERYの世界観であったり、コンテンツの作り方、中川綾太郎さんが仰っていた、“欲しいものが見つかる”というコンセプト、まるで友達に語りかけるようなコンテンツっていうやり方自体は非常に素晴らしかった。

あそこで誤っていたのは、著作権に対する認識の低さと、一部ではものすごく適当な記事があった。そこのクオリティコントロールが出来ていなかったということ。

じゃあ、なんで著作権とクオリティのコントロールが出来なかったのかというと、事業のコンセプトとしては素晴らしかったけれども、編集のプロがいなかったからですよね。じゃあ編集のプロをいれるの?と。

編集のプロを入れてコンテンツチェックを始めたら、今までみたいなコンテンツの制作スピードは保てないですよね、そうしたらそんなに儲けないですよと。儲けない事業をDeNAさんがメディア事業として頑張ってやるっていう判断を下せるのかというところですよね。

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