築地市場の”汚染状況発覚”で都議会選挙の混迷に拍車|やまもといちろうコラム (1/2ページ)

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築地市場の”汚染状況発覚”で都議会選挙の混迷に拍車|やまもといちろうコラム(写真はイメージです)
築地市場の”汚染状況発覚”で都議会選挙の混迷に拍車|やまもといちろうコラム(写真はイメージです)

 山本一郎(やまもといちろう)です。5月25日、ちょっとショッキングな報道が上がりまして、大変に混乱しています。築地市場の土壌調査の結果、環境基準を上回る有害物質が検出されたという件です。

築地市場の土壌から基準上回る5種類の有害物質 | NHKニュース

それによりますと、30か所から環境基準などを上回る5種類の有害物質が検出されたということです。 このうち鉛は4か所で最大で基準値の4.3倍、六価クロムは6か所で最大1.4倍、ヒ素は20か所で最大2.8倍、水銀は1か所で1.8倍、フッ素は3か所で最大1.5倍が検出されました。

 ここで問題になるのは、豊洲市場への移転問題に絡んで、豊洲の汚染が問題視されたわけですけれども、これはあくまで飲料水として使えるかどうかの基準で地下をボーリング調査した結果、飲み水としては適さないと判断される数値が出たこととの対比です。地下水を飲まず、コンクリートで遮蔽されている豊洲市場と、開放型の市場で地べたに魚を置いて商売をしている築地市場の地表に土壌汚染があるとされる築地市場とでは、問題の性質は異なります。もちろん、豊洲が問題だとするならば、圧倒的に築地のほうが危ないということになります。

 これからボーリング調査に話が進むようなのですが、実際のところボーリング調査をする前段階ですでにこの結果ということは、環境汚染に関しては市場問題対策プロジェクトチームが報告している内容からすると「安全なのは築地か豊洲か」ではなく、「もはや築地で生鮮っ食料品市場を操業してはいけない」という話になります。発表されている文書を見る限り、表層にこれらの汚染物質が確認されたということは、人の口に汚染物質が入る可能性が否定できないということでもあるからです。

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