<不定期連載 壁を打ち破れ!~サンウルブズの挑戦> 上野裕一ジャパンエスアール会長が考える日本ラグビー未来像⑥ 「いまこそ“日本最高峰=世界最高峰”を目指すべき~トップ14との交流→クラブW杯の創設を、日本主導で」 (2/4ページ)
地元ファンがここまで熱狂的なサポートをしてくれて、遠吠えを模した声援など独自のラグビーカルチャーを生み出しているチームはサンウルブズ以外にはないと自負してもいます。
加えて、今回、来日したルーマニア代表、そしてアイルランド代表とのテストマッチでの熱狂ぶりを見ても、日本のファンが真のワールドクラスのラグビーを見たがっているのも間違いない。
さらに言うなら、2019年の地元開催ワールドカップの後、その傾向が顕著になることも確かでしょう。
果たして、スーパーラグビーなしで日本のラグビー界はファンを満足させられるコンテンツを維持することができるのか。
答えは改めて書くまでもないでしょう。
世界に対してチャレンジしているからこそ、日本のファンはサンウルブズを支持してくれているのです。
フランスのクラブラグビー関係者は日本チームとの交流を望んでいる
その一方で、スーパーラグビーで戦っているサンウルブズとともに、トップリーグの各チームも将来的に世界王者を目指す存在になれる可能性も十分にあるのではないかと、私自身は考えています。
それは、今回フランスを訪れて再認識した事実でもあります。
今回はフランス協会、そしてトップ14と呼ばれるフランスリーグ関係者と言葉を交わす機会が多かったのですが、間違いなくフランスのラグビー関係者は日本との交流を持ちたがっている。
そういう感触を得られたことこそが、今回のフランス滞在における一番の収穫だったと言っていいでしょう。
以前、この連載でも、ラグビー版のクラブワールドカップを日本で開催する可能性に触れたことがありますが、最終的にはそこを目指しながら、まずは最も財政面が豊かで、世界中からスター選手たちが集うフランスのトップ14と日本のトップリーグが交流する大会をつくってしまってもいいのではないか。
私自身が直接フランスのラグビー関係者と言葉を交わしながら得た感触で言うなら、その可能性は十分すぎるほどある。機は熟しているのです。