本当は怖かった 金本監督の「笑顔会見」に隠された強さとは (1/2ページ)

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本当は怖かった 金本監督の「笑顔会見」に隠された強さとは

 阪神・金本知憲監督(49)が坂井信也オーナーらにシーズン終了の報告を行ったのは、クライマックスシリーズ・ファーストステージに敗れた翌日の10月18日だった。その後、四藤慶一郎球団社長と並んで会見に臨んでいる。終始、笑顔だったが、真意は違った。関係者は「現場とフロントの分裂」も恐れるほど、緊張させられたという。

「外国人選手の話を切り出したときは、ドキッとさせられましたよ」(関係者)

 借金12の4位から貯金17の2位躍進。CSに敗れたとはいえ、チームの成長は指揮官も実感していた。金本監督も「選手は本当によく頑張った」と繰り返し語っており、その言葉にウソはないが、「シーズンの誤算は?」の質問を受けたときだった。不振に終わった藤浪(3勝)、岩貞(5勝)の名前を挙げた後、こう切り出した。

「外国人のバッターですかね。ほぼ日本人選手、国産で戦ってきましたから。もう少し打ってくれる選手がいたらというのが、誤算と言えば誤算」

 クリーンアップを予定して獲得した外国人野手が活躍しなかったのは今さらだが、「まあ、言っていいのか分からないですけど」と“前置き”してからまくし立てている。

「目下、外国人選手の獲得に関してはフロントの全主導で行われています。その外国人選手が誤算と言うのは、フロント批判をしたのと同じなんです」(前出・同)

 選挙の街頭演説ではないが、『間』をおいてから喋る、“前置き”をしてから話すのは、聴取者の関心効果や注目を高める狙いもあるそうだ。金本監督は聞く人が聞けば分かる「外国人野手の批評」で、フロントをガツンと一撃したのだ。

 金本監督の気持ちも分かる…。

 初采配の昨季だが、ゴメス、ヘイグの2人で稼いだ本塁打数は29本。今季はキャンベル、途中加入のロジャースがいたが、合わせて6本。ここにFA補強した糸井嘉男の17本塁打を足して、ようやく“互角”というわけだから、「もうちょっとマシな外国人選手を連れてきてくれよ〜」の心境だろう。会見終了後のぶら下がりでも、

「(長距離バッターは)欲しいですよ、そりゃ! ホームランというのは試合の流れが一発で変わるから。最高、(満塁なら)4点入りますからね。1球で」

と話していた。

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