【皿屋敷伝説】虐げられたことが原因で自ら命を絶ったお菊と現代の自殺問題 (1/7ページ)

心に残る家族葬

【皿屋敷伝説】虐げられたことが原因で自ら命を絶ったお菊と現代の自殺問題

主人が大事にしていた10枚1組の皿のうちの1枚を誤って割ってしまい、井戸に身を投げて死んでしまった下働きの娘・お菊が夜な夜な現れ、「1ま〜い、2ま〜い、3ま〜い、4ま〜い、5ま〜い、6ま〜い、7ま〜い、8ま〜い、9ま〜い…」と数え、10枚目になった時、それが割れてしまって実在しないことを悲しみ、泣き叫ぶ。そして主人の家が没落してしまう…という伝説、通称「皿屋敷」伝説は、姫路の「播州皿屋敷」と江戸の「番町皿屋敷」が有名だ。

■伝説とされていたお菊のお墓が実在した


こうした皿屋敷伝説のルーツは姫路の「播州」とも、江戸の「番町」とも言われるが、判然としていない。しかし日本の、北は岩手県の滝沢村から南は鹿児島県坊津(ぼうのつ)に到るまで、多少の違いはあっても以下の大筋で一致し、国内に48話存在するという。
 
(1)1人の奉公娘が、主人の秘蔵する一揃いの皿の1枚を誤って壊す。或いは、その娘に妬みを持つ何者かに皿を隠される。
(2)娘は皿の責任を問われて責め殺されるか、自ら命を断つ。夜になると娘の亡霊が現れて、皿を数える。
(3)犠牲になった娘の祟りによって、主人の家にいろいろの禍いが起こり、衰亡していく。

今回紹介する「皿屋敷」伝説は、福岡県の内陸部、筑豊地域に位置する嘉麻(かま)市碓井(うすい)に伝わるものだ。嘉麻市の皿屋敷伝説の場合は、お菊を責めさいなんだ主人がただ没落して終わりというわけではなく、お菊の霊を祀った祠(ほこら)と井戸、墓が存在しているのだ。

■そもそも皿屋敷伝説とはどんな内容?

むかし、石竹(いしたけ)という村に清左衛門(きよざえもん)という大金持ちが住んでいた。清左衛門はとても珍しい10枚の皿を家宝として、自慢にしていた。ある時清左衛門に来客があり、皿を見せた。客はその皿をとても褒めていた。
客が帰った後、清左衛門が皿の枚数を調べてみたところ、1枚足りない。すぐに女中の菊を呼んで尋ねた。菊は「おかみさんがしまった」と言う。

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