愛にも嘘は必要か? 高橋一生インタビュー「嘘」編 (4/4ページ)

マイナビウーマン

基本的に嘘を言葉で説明しようとは思わないし、僕の場合は、行動で見せると思います」

なるほど。あえて「今は本当のことを言わない」という嘘もある。

「恋人として一緒にいると生活サイクルやリズムが合ってくる。そうすると、たとえば『これには笑えなかった』ということが笑えるようになったり、感覚が似てきたりというのは往々にしてあって。そう感じた瞬間、本当のことを言いやすくなるんです。相手に対して以前と比べて変わったと思うのは、僕が変えたのではなく、きっと自分も一緒に変わっている証拠だと思います」

影響し合った結果、嘘が本当になることだってある。しかも「それを狙っている部分もある」なんて話すから、やっぱり彼はどこまでも大人だ。「恋愛に嘘は必要だと思うし、恋愛以外の日常生活においても嘘は大事だと思う」という高橋一生の持論。その真意とは。

「物事を円滑に進めていくためや、その場の雰囲気を悪くしないために、嘘をつかなくてはいけない瞬間はたくさんあると思うんです。 もしかしたら、僕がこのあと控え室に戻って『こんなインタビューしやがって!』と物を投げているかもしれないですし」

なんと、それはショックだ。そう告げると「そうでしょう?」といたずらっ子のような目をして笑ったあと「嘘がショックにならないための緩衝材だとしたら、必要性があると思う」とまっすぐな表情を見せてくれた。

「お互いの気分が悪くならないように。たぶん相手に他意はないだろうし、物事をいい方向にしようと思って進んでいるのに、両者が傷ついたり怒ったりしてしまう結果になるのだけは、絶対によくない。そこはどんなことであっても嘘をつくべきだと思います。それで自分のストレスがたまったとしても、結果的に楽しかった時間になるはずなんです」

人は日常的に、ほとんど無意識にと言っていいくらい嘘をつく生き物だ。そして、それは高橋一生も例外ではなかった。「嘘がうまいと思う」と笑う彼に、このインタビューがどう思われていたかなんて私にはわからない。ただただ、彼が控え室で物を投げていないことを願うばかりだ。だって私は、仕事として「なんでもないですよ」なんて表情で嘘をついていたけれど、彼の13年来の大ファンなのだから。

(取材・文:落合由希、撮影:洞澤佐智子、編集:井田愛莉寿/マイナビウーマン編集部)

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