いつの時代も「まだまだ世界は捨てたもんじゃない」心温まる歴史上の8つの出来事。 (7/8ページ)
家族とともに帰国のための列車に乗ろうとしているときでさえ、センポはギリギリまでできるだけ多くのビザを発行していた。
拾った者が誰でも使えるよう、無記名のビザを窓から次々に投げ捨てた。ユダヤの人のためにもっとたくさんのビザを発行できなかったことをのちのちまで悔いていた。
こうしてビザを発行してもらえたユダヤ人の多くは、当時、日本が占領していた上海や神戸などのユダヤ人ゲットーへ向かい、そこに滞在している間に、ポーランド政府が日本国外の避難先を見つける手助けをした。
終戦まで出国できなかった人もいたが、この6000人のユダヤ人子孫4万人がいまだにセンポに感謝している。
・8. 第二次大戦時の知られざるギリシャの英雄たち
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第二次大戦時、ナチスがギリシャを占領していたとき、ザキントス島の指導者は、全ユダヤ人の名前が載ったリストを引き渡すよう命じられた。
このとき神対応をしたのが、市長のルーカス・カラーと司祭のクリュソストモス。彼らは、275人のユダヤ人住民全員を人里離れた村に隠し、リストは要求どおり手渡した。そこには彼らふたりの名前しか記されていなかった。
この結果、ザキントスのユダヤ人たちは全員、戦争を生き延びた。