死をもあざむく?地球の内側で見つかった微生物の不死へのアプローチ (1/6ページ)

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死をもあざむく?地球の内側で見つかった微生物の不死へのアプローチ
死をもあざむく?地球の内側で見つかった微生物の不死へのアプローチ

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 地球の深部炭素に関する国際的なサイエンスネットワーク団体、ディープ・カーボン・オブザバトリー(Deep Carbon Observatory:DCO)が驚きの事実を発表した。

 地球の地下で生きる微生物の質量は150~230億炭素トンで、全人類を合わせた炭素質量のじつに245~385倍あるというのだ。

 地下の奥深くで生命が存在できるはずがないと考えられていたのが、そう遠くない昔のことであるのを考えれば、まったく驚きである。
 
 だが、その発表を詳しく見てみると、さらに驚愕の事実が述べられていた。

 地下生命の年齢である。

・科学者の培養実験。細菌は蘇生する。

 1920年代末、チャールズ・リプマンという科学者が、岩の中に細菌が、しかも生きたまま存在するのではと疑い始めた。

 彼は、密封した瓶の中に入れられた乾燥した土に潜んでいた細菌が、40年後に蘇生した事実について考察していた――もし、細菌が40年間も生きられるのだとすれば、はたしてどこかに限界はあるのだろうか? と。

 沼から採取した岩のような石炭は、その実験にぴったりに思われた。彼は石炭を砕き、そのカスから何かが成長するかどうか観察してみた――そして、思ったとおりだった。

 石炭の粉末を滅菌水に混ぜて2、3週間放置しておくと、細菌のようなものが現れ始めたのだ。粉末を細菌が大好きな「ペプトン」たっぷりの溶液に入れた場合は、たったの5時間であった。

 興味深いことに、この蘇生には、液体に数日間浸かるという水分補給期間が必須であることも判明した。石炭の粉末が湿っていたとしても、そのままペトリ皿のエサ入り寒天培地に入れても、何も育たなかった。
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