#へんてこアート入門『女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし』編 (1/4ページ)
美術展は、ただ美術品を見るだけでなく、作品を通して制作当時の時代背景を学んだり、作者の考えを知ったりできるのも魅力です。例えば江戸時代の絵の場合なら、絵を見ることで当時の生活の模様を知ることができますよね。そうした「学びが得やすい企画展」は、あまり美術に詳しくなくても楽しめるのがポイント。
そこで今回は、江戸時代の女性の生活の一端を知ることができる企画展『女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし』をご紹介します。
江戸時代の女性の生活に触れることができる企画展『女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし』の担当学芸員である渋谷区立松濤美術館の清水緑さんに、今回の企画展の見どころやお薦めの展示を伺いました。
『女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし』展会場風景(B1展示室)
――今回の企画展のコンセプトを教えてください。
清水さん 浮世絵を中心に、当時実際に使われていた化粧道具や書籍などを展示し、「江戸時代の女性の暮らし」を紹介するものです。
――この企画展の見どころや、「ここが他の企画展とは違う!」というポイントは?
清水さん 浮世絵は当時の出版物です。そのため、江戸の町の華やかな女性が選ばれて描かれています。彼女たちの美しさを堪能できるのは見どころの一つでしょう。とはいえ、描かれているのは実像のほんの一部分にすぎません。そのことを考えながら、じっくりと当時の女性の暮らしの様相に向き合えるような展示になっています。