「ネコの気持ち」はどこまでわかる?-麻布大学・高木博士の研究 (6/9ページ)

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研究目標は「ヒトとネコとのコミュニケーションを円滑にする」こと

――高木先生は自身の研究の目的、また将来の目標についてどのようにお考えでしょうか?

高木博士 日本でもイヌとネコの飼育頭数が逆転しましたし、たくさんのネコがヒトと共生しています。ヒトとネコとのコミュニケーションが円滑になるためには、「ネコがわかること」「ネコが知っていること」をヒトがわからないといけません。

その「ネコがわかること」「ネコの知っていること」をさまざまな側面から明らかにすることが研究の目的です。またその結果、「ヒトとネコが今よりもっと仲良くなれること」、それが最終的な目標ですね。

――ヒトとネコとのコミュニケーションはどのくらい円滑になるのでしょうか? 例えば、ネコはヒトの言葉を理解しているのでしょうか?

高木博士 実は、現在その研究をしていて、ネコはヒトが想像する以上にヒトの言葉を理解していることがわかってきました。論文発表前ですので、まだ詳細は申し上げられませんが、たしかにこの点は飼い主さんも気になるところだと思います。

――では、先生の新しい研究論文を楽しみに待つことにいたします(笑)。

高木博士 ネコは約1万年前から人間と暮らすようになったといわれています。イヌの方が古いとされますが、ネコの場合はネズミを取ることを期待されて一緒に暮らすようになりました。ヒトと積極的に協働してきたイヌと共生の歴史は異なりますが、もしかしたらネコも祖先種と比べるとヒトとコミュニケーションを取りやすいように変化した部分があるかもしれません。

――それはどのようにすれば確認できるのでしょうか?

高木博士 現在のイエネコの祖先種は「リビアヤマネコ」だといわれています。

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