「ネコの気持ち」はどこまでわかる?-麻布大学・高木博士の研究 (7/9ページ)

学生の窓口

リビアヤマネコとネコの間にどのような行動的差異が見られるのかを比較研究することで、ヒトと共生する中でネコがどのような進化を遂げてきたのかを明らかにすることができるかもしれませんね。

比較研究は将来的には絶対行わないといけないのですが、リビアヤマネコは国内ではほとんど飼育されていないんです。そのせいもあって、なかなか難しいのが現状です。

研究の大変なところはネコの招集?!

――先生の研究で面白い点はどんなところでしょうか?

高木博士 動物の心は観察しているだけではなかなかわからないのですが、それを実験的に調査して明らかにするところでしょうか。

↑実験中の風景。ネコの様子を複数のビデオカメラで記録します。

――では逆に研究のつらい点は?

高木博士 そうですね……動物実験を行うもの全てにいえることだと思うのですが、ヒトと違って、予備実験を行ってある程度の結果を得ることができません。フタを開けてみないとわからない。予測がつかないんですね。

それで結果が出ないとつらいです。もちろん「結果が出ないこと」も一つの結果ですが、30-50匹のネコに対して実験を行いますので、結果が出ないとへこむこともあります(笑)。

――ネコを集めるのは大変ではありませんか?

高木博士 それが一番大変です(笑)。実験の説明をしてご協力いただけるボランティアの方を募るなどしています。やはりネコよりイヌのほうが実験参加者を募りやすいんです。

――それはなぜですか?

高木博士 散歩に出掛けた際に、イヌの飼い主さん同士が仲良くなってコミュニティーができます。

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