ライオン・キングのような「動物の王」って本当にいるの? ライオンの生態について飼育員さんに聞いてみた! (3/5ページ)

学生の窓口

――別のオスがリーダーになった場合、元いたリーダーの子供を殺そうとすることはあるのでしょうか?

大賀さん はい。外部のオスが群れを乗っ取ると、元いたオスリーダーの子を殺す、俗にいう「子殺し」が起こります。

――厳しいリーダー争いは映画でも忠実に描かれているのかもしれませんね。仮にサバンナで「ライオンの子供一匹だけ」という状況になった場合、生き残れるものなのでしょうか。

大賀さん 正直厳しいでしょう。哺乳類は子供の時期が一番敵から狙われやすく、ライオンも弱肉強食の世界では子供だけで生き残ることはほぼ不可能です。

ライオンの遠ぼえはプロが聞いても似ている!

――アニメーション作品の『ライオン・キング』を見て、リアルに描かれていると思った点はありますか?

大賀さん 本物のライオンと似ていると思ったのは咆哮(ほうこう)と背筋を伸ばすしぐさですね。

――あの咆哮はフランク・ウェルカーさんという声優さんが演じているそうですが、プロが聞いても似ているのですね。反対に「ここは全然違うなぁ」と思った点はありますか?

大賀さん ハキリアリの群れが描かれているシーンがあるのですが、そもそもハキリアリは南米に生息する昆虫で、アフリカには生息していません。
また、キリンのネッキング(首を打ちつけ合う行為)がうたげのようなシーンで出ていたと思いますが、実はあれはオスが争うときに行う行為です。

――実際にはあり得ないシーンも多いのですね。

大賀さん ワニの口の中に鳥がいるシーンもそうですね。ナイルワニとナイルチドリの話(※)が大本と思われますが、こうなると食べられてしまいます。

「ライオン・キングのような「動物の王」って本当にいるの? ライオンの生態について飼育員さんに聞いてみた!」のページです。デイリーニュースオンラインは、動物園動物エンタメ洋画映画社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧