萩原健一、薬物逮捕後の「老婆と傘」で奮起…2019年逝去スター「あの一言」感涙プレイバック (3/6ページ)
ひとつ1万5000円の安いやつだけど、まだ受け取りにいくカネがないんですよ」と内田節を炸裂。夫婦仲の良さが誌面からもあふれていた。
2019年は美しき名女優たちが、この世から去った一年でもあった。その一人が『羅生門』や『雨月物語』など数々の名作映画に出演した女優・京マチ子さんだ。5月12日、95歳で死去した。65年4月1日号では、インタビューに応じている。結婚したら“かかあ天下”になる?「(ニッコリ笑って)時にはね」
忍術が使えたら?「(ウフフッと笑い出して)お芝居の評判が悪かったら、恥ずかしいからドロンと雲隠れしちゃう」と、愛くるしい一面を見せてくれていた。
10月24日には、“生涯女優”を貫いた八千草薫さんが、すい臓がんで逝去。享年88。八千草さんの記事が残っていたのは、なんと、58年8月11日号。かれこれ60年以上も前だ。当時の八千草さんは結婚したばかりで、女優としては“娘役”から“大人の女役”に転換しようとしていた時期だ。「この間、まげもの(時代劇)の汚れ役の“夜鷹”で出されちゃったんです。私の今後の演劇人生、どうなっちゃうのかしら」
清純派から一転、そんな自分を笑いながら語っているところに、八千草さんの明るさがかいま見られるのだ。
本誌で連載をしていた大御所たちも亡くなった。作家の安部譲二さんは9月2日、急性肺炎で逝去。享年82。本誌で毎週、政治やスポーツ、芸能界に対する怒りをぶちまけてくれていた安部さんは、非常にモテた。87年3月2日号では、愛染恭子さんとの対談で、ロマンチストな一面を見せた。
その一方、91年の年末年始の合併号で、美川憲一さんと対談した際は、男の本音をいつも代弁して、読者に元気を与えてくれた。
本誌連載で、いつも笑わせてくれたケーシー高峰さんも4月8日、肺気腫で死去。享年85。