太陽と月が生活基準。江戸時代の時刻を知れば江戸がもっと楽しくなる【その1】 (2/4ページ)
このように1日の昼夜をそれぞれ6等分する方法を「不定時法」といいます。そのため現在の「定時法」での“1時間が60分”とはわずかに違いがあります。
そして1日を12分割して時刻を表す方法を「十二時辰」といいます。
一刻を構成する初刻と正刻昼と夜を分ける基準は、常に“日の出”の30分前からが昼の時間帯、“日没”の30分後からが夜の時間帯と区別していました。
「一刻」はおよそ2時間となります。「一刻」の始まる時刻を“初刻”といい、「一刻」の真ん中を“正刻”と呼びました。ちなみに1時間は「半刻(はんとき)」といいます。
例えば、一日の始まる時間の午前0時(24時)は、十二支の最初の干支「子(ね)」の刻にあたります。
「子の刻」の初刻は23時であり、「子の刻」の正刻は午前0時(24時)です。
「正刻」の“正”と「子の刻」の“子”をとって、午前0時(24時)を「正子(しょうし)」といいます。
そこから時を追うごとに“丑・寅・卯・辰・未・・・”というように十二支の干支が当てはめられ、それぞれに初刻と正刻が存在します。