「安保法案通らなかったら解散」はあるのか|やまもといちろうコラム

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画像は自由民主党公式サイトより
画像は自由民主党公式サイトより

 やまもといちろうです。ようやく梅雨も明け気味なんでしょうか。少し晴れたタイミングで街に出ると、猫ちゃんが散歩する姿を見かけることが多くなりました。

 ところで、ちょっとドキッとするような記事が読売新聞や東京新聞に上がっていました。海外の記者からの質問に答えるという形にはなっているんですけど、ついに話題になり始めたか、という印象です。

安保法案巡り解散、首相「全く考えていない」

安保法案で解散 安倍首相が否定 「議論で理解進む」

 もちろん読売その他マスコミが悪いわけでも煽っているわけでもないのですが、安倍さんはアベノミクスが効果を上げるかどうかまだ分からないうちに、国会でややこしくなってしまったタイミングでいきなり解散した「前科」があります。遡れば第一次安倍内閣でも放り投げ辞任にも見える禅譲劇をやらかしているわけで、ある意味で「ちょっとうまくいかないと投げ出すイメージ」は、日本国民ならずとも誰しもが薄々抱いているのかもしれません。

 気になる文言としては、東京新聞から引用するわけですが。

「私の祖父は五十年たてば(安保条約改定が)必ず理解されると言っていたが、二十五年、三十年で支持は多数となった」と述べた。

 岸氏は、安保条約改定を争点とする衆院解散を見送ったことを「大失敗だった」と証言録で指摘している。

 具体的な脅威としてソ連がまだ健在だった時代と、曲がりなりにも最大の貿易相手国であり、現在株価下落が始まって海洋進出政策が動くかもしれない、中国しか具体的な潜在敵国が見えない現在とを簡単に比較するのも難しいと思います。

 中国経済の先行きの怪しさについては、産経新聞iRONNAに論考を寄せておきましたが、要するに中国もようやく新興国から大国へ移行する「成長痛」の最中にあり、海洋進出による覇権主義のように見える行動も、サイバー攻撃ももう少し中国の現状を見定めてから法制を考えないといけないんじゃないかと思うわけであります。

窮地の中国に誰がファイナンスするのか

 そして、安倍首相の発言の中で中国の名指しを避け、何だか良く分からない脅威となっている北朝鮮のミサイル話ばかりを並べているのを見ると、安倍さんなりに前回の放り投げについての反省をされているんだろうということぐらいまでは理解できます。

 現段階では解散はなさそうですけど、前回の衆議院解散は官邸にいた飯島勲さんという不思議な薄毛の人が余計なことを仰ったために一気に解散風が吹いた事例もありますので、やはり官邸の中の引き締め、逸脱のない状態にしておくことの大事さを強く感じるのであります。

 これでうっかり負けると本当に安保法制の改革は10年以上遅れてしまいますし、それより重大事項である社会保障改革がまた大変なことになります。

 物事の優先順位を考えたほうがいいよと強く思う、晴れたお昼下がりでした。

著者プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

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