トヨタ世界一死守へ 忌まわしき米国市場シフト再び

| 週刊実話

 今年上半期(1〜6月)の世界自動車販売でトヨタ自動車は2年連続の2位に甘んじた。トップは昨年に続いて独フォルクスワーゲン(VW)。トヨタは年間トータルでは昨年まで4年連続でトップをキープしており、下半期で逆転できるかが注目される。
 上半期実績はVW(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が前年比1.5%増の511万6800台。これに対し、トヨタ(ダイハツ工業、日野自動車を含む)が同0.6%減の499万2000台と、3年ぶりに500万台を割り込んだ。VWとの差は12万台あまり。昨年は2万台の差だったことから「水をあけられた」(アナリスト)印象は拭えない。

 VWといえば世界的規模の排ガス不正問題で莫大な制裁金やリコール費用が負担となり、一時は“倒産”の危機まで噂された。それが一転、上半期では連続世界一の座を何とか守った格好だ。トヨタ関係者がいぶかるのも無理はない。
 「VWは1〜6月期の営業利益こそ前年に比べ2割減にとどまったものの、排ガス規制逃れをめぐる訴訟対策費(約2600億円)の引き当てがなければ営業利益が7%増えた計算になります。米国では、VWグループの売上高は前年同期比で6.2%減少しました。しかし、同グループの世界全体での売上高に米国市場が占める割合は、わずか5%と小さいことから、それほど大きな痛手にはならなかったのです。米国市場での業績悪化の原因は主にディーゼル車の販売を中止したことで、これに関連してドイツ国内では、VWは当面、米市場でのガソリン車の販売も取りやめるのではないかとの見方さえ出ています」(同)

 高級車『アウディ』や大衆車『シュコダ』が、ともに不正が明らかになっていながらも好調。欧州では日米が騒ぐほどには意識していないようなのだ。
 「トヨタ巻き返しのカギを握るのは、VWが不得意とするこの米国市場となりそうです。日本ではすでに販売を終了しているSUV(多目的スポーツ車)『RAV4』は今も人気があるのですが、トヨタはこうした車種の需要の強さに供給が追い付いていません。日常的に自動車を使う米国では、売れ筋の車種とガソリン価格が密接に連動します。

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