この半年、身の回りの物で処分した品はあるだろうか。終活は先ず物の整理をする。身の回りの物を捨てることが第一。地域のゴミ収集に合わせて、終活をスタートさせる人もいる。自治体の規則に従って、不要品は可燃物や不燃物・資源回収など分別して出す。収集回収や有料・無料の別もあり、ルールが多く煩瑣な作業である。終活のスタートが、年末に多いのも頷ける。不必要な物を捨てた後は、気持ちが晴れやかになる。
■終活を思い立つきっかけはひとそれぞれ
私が私に責任を持って生きたい。回りに迷惑をかけずに生きたい。終活がブームになったのは、個人の思いと社会背景とが合致したことに依るが、実際のところ、終活の動機は、それぞれだ。
年賀状の作成から、人脈整理に思いが進んだ人もいる。また、自分の認知機能があるうちに、あらかじめ意思を書き残しておきたい。人間関係も希薄になりつつある現代社会で、次世代の者に負担が掛からないようにという人もいるだろう。それぞれの思いは十人十色である。けれども、共通するのは、自身の存命中に、また死後に、他の者の負担を軽減させる目的が含まれている。
しかし、分かってはいるけれど今一つ重い腰が上がらないという方、多いのではないだろうか。その理由として、提出の期限が決められていないものであるからというのが大きいだろう。今ではなくても良いし、けれども、急がなくてはいけない気もする。
■令和は物に物語を求めるのかもしれない
昭和と平成の違いは、断捨離だ。物が豊かさを表す昭和と、物がなくスッキリがトレンドとなった平成。物への考えが異なる。
昭和40年代、欧米ではシンプルを追求するミニマリズムが起こった。ファッションから生活様式まで、多くの年代に受け入れられた。しかしこの頃の日本は、高度成長期で、カラーテレビや電子レンジなどが普及しはじめ、物の所有が豊かさの実感だった。
それが令和の現在では、買いたい物が見つからない。身の回りには物が揃っている時代になった。このような消費の低迷期でも、売れている物はある。物語性を帯びている物だ。商品では開発秘話であったり、生産者の素顔であったり。物から物語へ、価値観は変わった。
物量が豊かさだった昭和 断捨離がトレンドの平成 物に物語を求める令和
2019.05.07 19:00
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