令和時代のニキビ治療 ~根本から治せるようになった一方で、耐性菌の問題も~

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国立研究開発法人 国立国際医療研究センター AMR臨床リファレンスセンターのプレスリリース画像

 AMR臨床リファレンスセンターは、ニキビ治療の観点から薬剤耐性問題を考えるため、医療法人明和病院皮膚科部長・にきびセンター長の黒川一郎先生にお話を伺いました。 殆どの人が一度は悩む身近なニキビは薬剤耐性とどのような関係性があるのでしょうか。また、近年、ニキビ治療を取り巻く状況はどう変わっているのでしょう。

 ニキビは正式には「尋常性(じんじょうせい)ざ瘡」とよばれる、れっきとした皮膚疾患。思春期に多く発症し、「過剰な皮脂」「毛穴のつまり(面皰(めんぽう)」「アクネ菌の増殖による炎症」で悪化します。かつては炎症を抑える目的で抗菌薬中心の治療が行われていましたが、現在では面皰を改善する外用剤が複数そろい、早期かつ根本から治すことが可能になっています。しかし皮膚科受診率は約16%(*1)と低く、自己流のケアで悪化させる人もまだまだ多いのが現状です。また近年、抗菌薬に耐性をもつアクネ菌が増えており、その背景にはニキビ治療だけでなく、他科における抗菌薬治療の影響もあるのではないかといわれています。ニキビ治療と薬剤耐性菌の関係を紹介します。
(*1) 谷崎英昭ほか:日皮会誌130:1811, 2020  


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NjQxMyMyODkxODMjNzY0MTNfUHRoQnVBV3JneC5qcGc.jpg ]
医療法人明和病院 皮膚科部長・にきびセンター長     
黒川 一郎(くろかわ いちろう)  先生

1983年関西医科大学卒業。済生会中津病院、三重大学などを経て、2011年より現職。日本皮膚科学会「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」作成委員。

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