100人の性犯罪者から逃げ切れ…漫画『絶望の犯島』完結記念!櫻井稔文先生インタビュー (5/5ページ)
──他にもボツになった性犯罪者コミュニティの構想はあったのでしょうか?
櫻井「オタク団体を作ろうと思ってました。オタクが団結してヤクザと対決する構図です。昔、ニュースか何かで見たんですが、ゲームの販売でオタクが列を作ってたんですね。そこに半グレが割り込んできたのをオタクたちが団結して追い返した、という話があって、それが面白いと思ったんです。逆ギレしたオタクたちがヤクザたちから食料を奪うべく一斉蜂起する、それをジョージが裏で煽って共倒れを狙う、という展開を考えていたんですが、それは結局、殿井睦男(ウォシュレット)一人のキャラクターに集中させることになりボツとなりました」
お気に入りの性犯罪者
──コーゾーと父親との確執が本作の縦軸を貫いていますが、性犯罪者の父親が最後にはコーゾーを助けますよね。それで父親を憎んでいたコーゾーも少しだけ父親のことを好きになる……。あれには性犯罪で家庭を破壊してしまった人でも、頑張り次第で再起の芽はある、家族の絆を取り戻せる、といったメッセージが込められているのでしょうか?
櫻井「まったくないです。この作品には何のメッセージ性もありません。話を面白くしたい、エンターテインメント性を追求したい、という一点です」
──ありがとうございました! 最後に、お気に入りの性犯罪者を教えて下さい!
櫻井「草津凱人です」

(C)櫻井稔文/双葉社
櫻井「ビジュアル的にすごい『悪い』じゃないですか。オタク系の性犯罪者だけだとあんまり悪く見えないですが、そこにこいつが混じるだけでグッと悪くなる。色黒だし、髪型も目立つし、石を持って先頭を走る姿も原始人みたいで絵になりますよね」
著者プロフィール

作家
架神恭介
広島県出身。早稲田大学第一文学部卒業。『戦闘破壊学園ダンゲロス』で第3回講談社BOX新人賞を受賞し、小説家デビュー。漫画原作や動画制作、パンクロックなど多岐に活動。近著に『仁義なきキリスト教史』(筑摩書房)