【調査結果】電気抵抗をゼロに近づける「超伝導」の決めては赤ワインだった!? (1/2ページ)

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電気抵抗をゼロに近づける「超伝導」。MRIなど医療機器にも使われ身近な存在となりましたが、「お酒」を使うとさらにパワーアップするのはご存じでしょうか。

超伝導体を作る研究は多くの機関でおこなわれ、別の物質と混ぜたり浸したりするなど、さまざまな方法が試されているなか、好調なのが「お酒」。一晩煮ると超伝導体に変わる率がアップし、とくに赤ワインを使うと7倍も増えることがわかった。これからの超伝導は「赤ワイン煮」が主流になりそうなのです。

■マイナスなのに「高温超伝導」

パソコンやスマホのように電子機器と呼ばれるものには半導体(はんどうたい)が使われています。半導体の「半」は、条件によって電気が流れる、流れないが決まるため。照明でおなじみのLEDも立派な半導体で、プラス/マイナスの向きを入れ替えると点灯しません。対して豆電球のように条件をともなわないものは導体(どうたい)と呼ばれ、家電のコンセントや携帯の充電ケーブルもこのグループに属します。導線は「電気を流すだけ」と思われがちだがこれはウソで、わずかながらにも「抵抗」があるため電気を消費し発熱しているのです。100Vのケーブルなら数m延長しても気づくほどではないですが、送電線のように長距離となるとバカにならないロスが生まれます。そんな悩みを解決してくれるのが「超伝導」です。

超伝導の基本は「冷やす」で、絶対零度である-273℃に近づけると抵抗が「ほぼゼロ」の超伝導状態になり、大きな電流を流しやすい環境になる。医療用のMRIに使われているのも、強力な磁力を作るために大電流が必要だからだ。

難点は「冷却」で、発見された当初は液体ヘリウムを使って-269℃、最近は-196℃でも可能になったため液体窒素が一般的だが、リニアモーターカーや電気自動車に積むには適しているとは言い難い。そこで現在ホットなのは「高温超伝導」で、-100~-120℃でも可能な物質が研究されている。

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