インドネシアの「電子書籍元年」 電子書店MangaMonグランドオープン (2/3ページ)
そう遠くない将来、書籍数が日本並みに充実することは、想像に難くない。
『MangaMon』は、現地で強力な後ろ盾もえている。インドネシアを代表する総合メディア企業コンパス・グラメディアグループがそれだ。
イーブックスイニシアティブジャパンの現地パートナーは、このコンパス・グラメディアグループ傘下の企業だ。
ここまで準備を整えて巨大市場に臨むのは、決して利益だけを追求するという考えからではない。『MangaMon』は、大きな社会的使命を負っている。
海賊版対策だ。インドネシアでは、版権ビジネスを蝕む問題として海賊版作品が横たわっている。
この話題については非常に多岐に渡り、詳細を書くことはまた別の機会に譲りたいと思う。だが一つ言えるのは、インドネシア政府も現地市民も海賊版問題に対抗する決定的な一手をまだ持ちあわせてはいないということだ。
逆に言えば、『MangaMon』がその“決定的な一手”になるかもしれないということである。
■ デジタルの下の平等
筆者は3ヶ月ほど前に、インドネシアのスマホ事情についての記事を書いた。
数年前まではBlackBerryの独壇場だった巨大市場は、今ではAndroidが台頭し価格も安くなっている。いわゆる“100ドルスマホ”がこの国の4G回線普及に一役買ったという背景があるのだ。
振り返れば、時代の進歩は早いものである。筆者がバックパッカーとしてあちこちへの放浪を始めた頃は、まだスマホというものがなかった。
日本人の持っている“音楽も聞けるカメラ付き携帯電話”は発展途上国の人々の憧れで、時として盗難の対象になったほどだ。ところが携帯電話の性能の向上は、結果として“デジタルの下の平等”という状況を生み出している。
“富裕層のための高級品”だったスマホやタブレットが、ミドルクラス以下の市民にまで普及すると、誰しもが同じアプリを楽しむようになった。
そしてインドネシア国民は、平均年齢がまだ30歳に満たない国だ。新しいアプリの配信情報には非常に敏感である。