重大病が見つかるチェックリスト「熱中症」 (1/4ページ)

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重大病が見つかるチェックリスト「熱中症」

 梅雨が明け、7月になると「熱中症」が増えるのは例年のことですが、特にこの20年ぐらいで、目に見えて患者数が多くなってきました。これはもちろん温暖化現象によって真夏の気温が上昇していることにも関係はありますが、それと同時に、私たちの体が暑さに弱くなってきたことにも原因があるように思います。

 国立環境研究所の分析結果では、今世紀末には、熱中症患者は今の2倍から3倍に増えるだろうと予測されています。

 では、チェック項目(ページ下部)を見てみましょう。今回はいつものような「なりやすい」人や状態ではなく、こういう症状が出たら熱中症の可能性がある、という危険サインです。なので、もし1つでも当てはまれば、熱中症を疑ってください。また、もし周囲の人にこうした症状が現れたら、すみやかに涼しい場所へ連れてゆき、衣服を緩めて楽な姿勢を取らせ、首の横、ワキの下、股間の3カ所を冷やしたり、水分を補給させるなどの応急処置を取りましょう。もちろん場合によってはすぐに救急隊を要請してください。

 日本では真夏になると患者が増えますが、一年中夏である赤道直下の国々では、日本に比べると熱中症で倒れる人がほとんどいません。なぜでしょうか?

 その理由は、年中高い温度や高い湿度の場所で暮らしている人は、体が暑さに耐えるような仕組みを持っているからです。これを「暑熱順化した体」と呼びます。

 日本人も、一世代前は熱中症で倒れる人はあまり多くありませんでした。しかし、現在、気象庁やメディアがこれだけ熱中症への警笛を鳴らしているにもかかわらず、患者が減ることはありません。これは日本人が暑さに弱くなっているからに他ならず、部屋や自動車などにエアコン完備が当たり前の時代になっていることと関係があると、私は考えています。

 ということで、熱中症予防にはこまめな水分補給、汗をかいたら塩分も補うことが原則ですが、ここでは少し発想を変えて、真夏になる前に、「暑さに強い体を作ろう」というお話をしてみます。

 汗をかいて、それを蒸発させるという体に備わった仕組みはとても大切です。

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