クラブW杯決勝戦に異変?超高額チケットを”爆買い”する連中の正体
世界中で猛威をふるう“爆買い”チャイナマネーの勢いは、日本が世界に誇るスポーツの祭典までも飲み込んだ。
12月20日、決勝を迎えるFIFAクラブワールドカップ。欧州王者のバルセロナと南米王者のリバープレートが激突する一戦には、日本中から熱視線が注がれている。
「メッシやネイマールらスター選手が揃うバルセロナが参加するとあって、大会前から注目度は高かった。20日の決勝は、1万~4万円の入場チケットが、個人売買サイトで10万円超に跳ね上がるほどの人気ぶりだ」(スポーツ紙記者)
ただ、ピッチ内でスター選手のプレーがサッカーファンを魅了する一方で、ピッチ脇に映し出される電光式の広告看板は日本の悲しい現実をも映し出していた。
「ローソン」や「JTB」など日本でお馴染みの有名企業に混じって、「アリババEオート」なる耳慣れない企業名が頻繁に映し出される。
「インターネットカー事業を展開する中国企業の名前です。親会社の『アリババ・グループ』は、中国・浙江省に本拠を置く大手IT企業。昨年9月には米ニューヨーク証券取引所に上場を果たし、時価総額が今年までに18兆円以上に達するなど、近年急速な発展を遂げています」(全国紙経済部記者)
長年、冠スポンサーだったトヨタが撤退し、中国勢が進出
実はこの大会は長年、トヨタ自動車が冠スポンサーを務め、1981年から2004年までは「トヨタカップ」として開催されていた。
しかし、今大会からは名称が変更されてからも冠スポンサーを務めたトヨタ自動車が撤退。その座に取って代わったのが、成長著しい中国企業だったというわけだ。その「アリババ・グループ」は大会にアジア王者として参戦している「広州恒大」のメインスポンサーも務めている。
そんなこともあってか、大会の雰囲気も過去の大会とは一線を画している。
「17日に行われたバルセロナvs広州恒大の一戦には、中国人サポーターが大挙して駆けつけ、『加油(頑張れの意)』の大合唱。バルセロナの選手にブーイングを浴びせるなど、熱狂的な応援を繰り広げた。日本のサッカーファンを圧倒する迫力に、思わず『ここは中国か』と錯覚しそうになるほどだった」(大会を取材するスポーツライター)
ちなみに「アリババ・グループ」は今大会を含め、2022年までの8大会で冠スポンサーを務める。将来的には大会の中国開催も見込まれているという。
このままでは、日本の地でスター選手のプレーを目の当たりにする機会も失われていきそうな気配だ。サッカーファンの夢までも〝爆買い〟されてしまったということか。
- 浅間三蔵
- 1978年、神奈川県生まれ。大学卒業後、大手新聞社に入社。社会部記者として警視庁や司法関連を担当する。震災を契機に独立し、現在はフリージャーナリストとして週刊誌などで活躍中