人はなぜ、場所が変わると眠れなくなってしまうのだろう?「第一夜効果」が発動される理由は動物の本能にあった(米研究) (1/4ページ)
ゴールデンウイーク中旅行をした人も多いだろう。疲れもたまっていていつもよりスっと眠りにつけるはずかと思いきや、移動初日はなかなか眠れないという人が多い。
他にも出張先で泊まったホテル、引越しトラックに長い間揺られてたどり着いた新居での最初の晩、修学旅行はまあアレとしても、寝る場所が変わった途端眠れなくなってしまうものだ。アメリカ、ブラウン大学の研究チームが、この”第一夜効果”の原因を突きとめた。それは動物が必ずもっている”寝ずの番をするシステム”、いわばサバイバルモードによるものだという。
寝ていても半分脳が起きている能力を見につけた動物たち
睡眠というものは、研究者にとって謎が多い。たいていの動物は睡眠をとるが、この睡眠の必要性は完全には明らかになっていない。生き残りという観点では、毎日、眠っている数時間の間、警戒を解いて無防備な状態になるのは動物にとって極めて都合が悪い。
そこで動物はまったく眠らない方向に進化するより、文字通り片目を開けて寝る能力を身につけたのだ。バンドウイルカ、オタリア、家畜のニワトリ、ベルーガなどは、脳の半分で眠る徐波睡眠(USWS)ができる動物だ。
こらえきれずに居眠りをしているアヒルを見たことがあるだろう。そうしたときでも、片目は開いていて、その目はまだ起きている脳の半分につながっている。こうしてたとえ眠っているときでも、起きている脳が捕食者を感知して警鐘を鳴らし、すぐに行動に移ることができるよう合図を発するのだ。
下の写真はイエスズメのヒナである。まるで怒った海賊のように見えるが、実際は脳が半分起きている状態である。