「骨正月」や「仏の正月、巳の日正月、巳午、辰巳正月」ってどんな慣習? (1/2ページ)
柿田睦夫氏の著書「悩み解決! これからの「お墓」選び」(新日本出版社、2013)の中に、少し不思議なくだりがある。それは、このようなものである。
『日本には、一二月に行う「骨正月」という風習がありました。墓地に行って墓石をまな板にして餅を切り分けて食べるという風習です。(55p)』
筆者にとっては、初めて聞く話であった。大いに関心が湧き、早速インターネットや本などで「骨正月」について調べてみた。なんと、「骨正月」は季語にまでなっているという。
■季語にまでなっている骨正月
しかし季語の「骨正月」とは、主に西日本で一月二十日に行われていた、いわゆる「終い正月」「正月納め」の日に魚の骨まで煮込んだ料理を食べる風習のことであった。しかも、これは亡くなった人や墓とは無関係な行事であった。
つまり季語の「骨正月」は、柿田氏が言っている「骨正月」とは、明らかに別の「骨正月」である。
しかし柿田氏のいう「骨正月」には、実は別の呼び名が存在した。
■骨正月と似たような慣習「仏の正月」
柳田国男氏による『葬送習俗事典 葬儀の民俗学手帳』(河出書房新社、2014)には、戦前の四国に残る年末の風習として、「仏の正月」「巳の日正月」「巳午」「辰巳正月」などが紹介されている。