スペシャル対談・田中京×大下英治「今の日本には“田中角栄”が必要だ」(2)角栄が見せた2つの泣き顔 (1/3ページ)

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スペシャル対談・田中京×大下英治「今の日本には“田中角栄”が必要だ」(2)角栄が見せた2つの泣き顔

大下 あと、京さんが同じ境遇の弟さん宛てに書いた手紙が田中角栄を泣かせたっていうエピソード。京さんの本にも書いてあるけど、あれはいい話ですね。

田中 あれはちょうど僕がCBSソニーに入社する前、音楽評論家時代の頃で、アーティスト取材でロンドンに行っている時に、母からものすごく分厚い手紙が届いたんです。何だろうと開けてみましたところ、どうやら親父が総理大臣になりそうだ、と。

大下 72年ですね。

田中 そこで親父に大きな注目が集まって、いろんなことが明るみに出たら、弟がまだ自分の境遇を把握していないので混乱してしまうことを心配して‥‥どうしたらいいだろう、という母の愚痴みたいなものが書かれていた。それで、自分なりの経験を通して、弟に一筆手紙を書いたんです。

大下 その時の弟さんの年齢は?

田中 たしか中3でした。「お前も何となく勘づいているだろうけど、そういうこと(編集部注:田中角栄の婚外子)だ。俺もお母さんから、そのことを中学2年の時に告げられて、同じような気持ちだった。今はお前が、田中家の男としてお母さんを守ってくれ」というような内容をまとめて、封筒の上に“弟以外開けるべからず”って書いて送ったんです。でも、母たちは弟が学校に行ってる間に、そーっと開けて封筒の中を見て、みんなで泣いていたらしいです(笑)。

大下 きっと、その心遣いがうれしかったんでしょうね。

田中 手紙を出してから1週間後くらいに、国際電話を入れました。「お前、俺の手紙の内容、わかったか? “うん”か“いいえ”で答えろよ」「うん」「頼むぞ」「うん」。それで、その話は終わり。後は世間話をして、僕はその1カ月後に帰国しました。

大下 その頃、日本はまさに田中角栄ブームですよ。

田中 帰国したあくる日に、父が突然家に帰ってきたんですよ。

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