アパレル業界大苦境… 日本型ブランド信仰と悪しき商慣習 (1/2ページ)

週刊実話

 ベージュに赤、白、黒で構成されたチェックの柄で知られ、日本でも絶大な人気を誇る英国のファッションブランド『バーバリー』。45年の長期にわたるその“キラーコンテンツ”とのライセンス契約を打ち切った大手アパレルメーカーの三陽商会が、予想通り苦境に立たされている。
 三陽商会が発表した2016年12月期、1〜6月期の連結業績は、売上高が前年同期比約38%減の341億円、58億円の営業赤字という内容。これを受けて、2018年12月期を最終年度として実行中であった中期経営計画は、異例の一時取り下げを余儀なくされた。

 代表取締役社長の杉浦昌彦氏は「百貨店の衣料品販売が振るわなかったことに加え、バーバリーの後継として取り扱っているブランドの認知度・浸透度が足りず、販売目標の2割に満たなかったこと。この二つに限る」と述べている。
 杉浦社長が挙げた二つ目の理由、「新規ブランドの認知度不足」については、納得する方も多いのではなかろうか。「バーバリーは知っているけど、後継として位置付けられている『マッキントッシュロンドン』は聞いたこともない」という声をよく耳にする。

 ある業界関係者は「三陽商会は、百貨店をはじめとした『バーバリー』の売り場を引き継ぎ、販売スタッフも同じであったため、当初は従来の顧客を取り込んでいく見込みだったようですが、やはり後継ブランドのブランド力の弱さが影響し、当初期待したほど顧客は戻ってこなかったようです」と語る。事実、杉浦社長自身も社内の見通しの甘さを指摘している。
 「従来のブランド力を背景とした殿様商売では通用しないということが、身にしみて分かった1年だったのではないでしょうか」と、業界ライバル従業員はほくそ笑む。しかし、もう一つの低迷理由「百貨店の衣料品の販売低迷」については、三陽商会の企業努力だけでは限界があり、いかんともし難いようだ。

 中国人など外国人観光客によるインバウンド消費、いわゆる“爆買い”が、かつての勢いを見せなくなってしまった現在、百貨店の取り巻く環境はますます厳しくなってきているといわれる。特に百貨店における衣料品販売は消費低迷に加え、ファストファッションの台頭によって2010年からの5年間で約1800億円も減少したといわれている。

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