なぜ「広島カープ」は、“マエケンなし”でも優勝できたのか? (2/8ページ)
「時速150キロのストレートと、切れ味鋭いスライダーで三振の山を築いたジャクソン(28)をはじめとした豊富な中継ぎ陣から、32セーブを挙げている守護神・中﨑翔太(24)へつなぐ“勝利の方程式”が完成したことが勝因ですね。前田という先発完投型のエースを欠いた広島は、中継ぎ強化に徹して、それが成功したんです」(前同)
ジョンソン、ジャクソンに続くもう一人の助っ人・ヘーゲンズ(27)も中継ぎ(8月からは先発)で活躍。7勝(3敗)19ホールドを挙げている。4人の外国人枠のうち、3人を投手に割いているところからも、今年の広島が、いかに継投にこだわったかが見て取れる。こうして広島は、マエケン不在というマイナスをプラスに変えたのだ。
しかし、いくら投手陣が盤石でも、点を取らずに41試合もの驚異の逆転劇を演じることはできない。今年のカープ打線は、実に強力だった。
「田中広輔(27)を不動の1番に据えることができたのが大きいですね。これによって、菊池涼介(26)、丸佳浩(27)を定位置の2番、3番に据えることができました。昨年は、この“キクマルコンビ”が不振でしたから、打順を固定できなかったですからね」(前出のスポーツ紙デスク)
この不振から脱却すべく、“キクマルコンビ”は昨オフに猛練習。打撃改造に取り組んだ結果、菊池は打率.323、54打点で13本塁打、丸は打率.295で85打点、19本塁打と、昨年とは見違えるような成績で、広島の快進撃を牽引した。
ちなみに、この3人は守備や走塁の面でも大活躍。「菊池-田中は“鉄壁の二遊間”ですね。特に菊池の守備範囲の広さは球界随一です。この2人が、どれだけヒット性の当たりを防いだことか。投手はだいぶ助けられましたよね」(前同) 半世紀前の古葉-阿南による“鉄壁の三遊間”を彷彿させる名コンビの誕生。これぞ堅守の広島野球だ。
そして機動力。広島の盗塁数はセ・リーグで断トツの109なのだが、「そのうち59が、この3人によるもの。巨人全体の56より多いんです」(同) 上位3人が塁に出て、かき回す。そして、それを還すのが4番の役目だ。その役目をきっちり務めた4番打者が、“帰ってきた男”新井貴浩(39)だ。