なぜ「広島カープ」は、“マエケンなし”でも優勝できたのか? (4/8ページ)

日刊大衆

「新井もまた、他球団からの出戻りという、ある種の気まずさを、黒田の話し相手になることで払拭していったのではないでしょうか」(ベテラン記者) 黒田と新井は投手と野手という、それぞれの立場から、ベテランの存在感を見せつけ、結果的に2人が優勝を牽引する形となった。

 しかし一方で、優勝という目標を達成してしまった瞬間、「これを機に黒田が引退してしまうのではないか?」という噂も流れるようになってきた。「今年、日米通算200勝を達成し、古巣の25年ぶりの優勝にも貢献できた。これを花道に“引退”の道を選ぶのは、ごく自然の流れです」(スポーツ紙デスク)

 今こそが引退を決断するベストタイミング黒田が、そのように考えても少しも不自然ではない。だが、黒田はまだまだ終わった選手ではない。「引退は他人が決めることではありません。黒田自身が“まだやれる”と思えば、まだまだ現役続行できる体力も筋力も持ち合わせています。気力さえあれば問題ないはずです。盟友・新井は今年の活躍で、現役続行が確実といわれています。新井の活躍を見て、俺もまだまだやれると、黒田が刺激を受けた可能性もあります」(前同)

 体が動かないというなら別だが、黒田は違う。もう少し、マウンドでの勇姿を見続けていたい!

 たとえ主力選手がいなくなっても、すぐにそれを補って余りある若手選手が台頭してくるのが広島というチーム。今年ブレイクした選手でいえば、「神ってる男」鈴木誠也は、その典型と言えるだろう。他にも外野手の下水流昂(28)が一軍に定着したり、後半は怪我に泣いたが、投手の戸田隆矢(23)が前半戦に4勝を挙げたりと、頭角を現した選手が多い。

 そんな彼らの共通点といえば、ドラフト1位のエリート組ではないということ。鈴木は2位、下水流は4位、戸田は3位だ。「すでに主力となっている若手でも、田中は3位、11年の菊池は2位、丸は3位、なんと中﨑に至っては6位入団です。まさに“覚醒した雑草集団”ですね」(ベテラン記者)

 なぜ、これほどまでに無名だった選手が伸びてくるのか。その要因の一つは、なんと言ってもスカウトの眼力だろう。「特に、甲子園出場経験のない鈴木の2位指名は、かなりの冒険だったと思います。

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