【10月8〜12日】雁から学ぶ”愛と絆”の深め方とは (3/4ページ)
私はブライダルの講師、プロデュース、司会等の仕事で、これまで1000件を超える結婚式に立ち会ってきました。結婚への思い、スタイルもさまざまです。「なぜ結婚したいのですか?」「結婚の目的は?」「結婚後にのぞむ生活は?」とたずねたら、答えは人それぞれでしょう。「お互いの才能を社会で発揮しながら、豊かな生活をおくりたい」「つつましやかな生活でかまわないから、家族で過ごせる時間を何より大切にしたい」「思い立ったら、自由にどこでも飛んでいける結婚生活」などなど。「ただ好きだからずっと一緒にいたい」という答えは、結婚の目的にはなりません。
結婚はゴールではなく、スタートです。「好き」という甘い気持ちも、いつしか現実の生活の中で、消えてしまったり、形を変えていくものです。「好き」という気持ちの先にあるもの、結婚の目的をふたりで見つめ、共有することができれば、結婚しても不安から縛り合うことなく、お互いを信頼、尊重し、一緒に生きていくことができるのではないかと思いました。
パートナーがいるという方はぜひ、結婚前に、お互いの夢、結婚の目的について話し合ってみてくださいね。
いにしえの人のやさしいまなざし
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渡り鳥の雁は情の深い鳥のため、いにしえより愛されてきました。ところで、雁にまつわる言い伝えがあるのはご存知ですか?
渡り鳥である雁は、月の夜、木の枝をくわえて北国から渡ってきます。飛びつかれると、波間に枝を浮かべ疲れた体をやすめ、津軽の浜へ。たどり着くと枝を浜辺に落として、さらに南の空へと飛んでいきます。そうして日本で冬を過ごした雁は、早春の頃、ふたたび津軽へ戻り、自分の枝をひろって今度は北国へ。雁が飛び去ったあとには、生きて帰ることができなかった雁の数だけ枝が残るのです。
浜の人はその枝を集めて風呂を焚き、亡くなった雁たちの供養をしたそうです。