鳥取中部M6.6 未知の断層が引き起こす阪神大震災の再来 (2/2ページ)
京都大学防災研究所の入倉孝次郎名誉教授もその1人。やはり戦前・戦後に起きた東南海、南海地震前の西日本での内陸地震を例に、今後の南海トラフ巨大地震との関連を指摘している。
前出のサイエンスライターが言う。
「淡路島地震、今年4月に起きた熊本地震、そして今回の鳥取中部での地震など、西日本の内陸地震は南海トラフのプレッシャーを受け、断層が動いて発生しているということ。しかも、淡路島直下には阪神・淡路大震災の時のひずみが残っているため、いつまた活断層が動いて大きな被害をもたらすか分からないという。プレッシャーが続く限り、再び阪神・淡路大震災と同じような地震が襲う可能性もあるというわけです」
ある地質学者もこう話す。
「1854年に安政東海地震、その32時間後に安政南海地震が発生し(いずれもM8.4)、これらも南海トラフ巨大地震の一つと言われている。その約5カ月前には、現在の三重県付近を中心にM7.2の伊賀上野地震が発生している。当時の状況と現在は非常に似ていると言えます」
南海トラフ巨大地震の前兆現象は、それだけに留まらない。東日本大震災について、こんな不気味な話があるのだ。
「南海トラフを震源とする巨大地震の中でも、887年に起きた仁和地震はトップクラスの揺れだったという見方がある。その18年前には宮城県沖で、東日本大震災と同じような巨大津波が襲った貞観地震が発生しているんです。そのため、研究者の間では、三陸沖で巨大な地震が起きた後の南海トラフ地震は、巨大なものになると言われているのです」(前出・サイエンスライター)
「しかも、前述した前回の南海トラフ地震の揺れは、それまでのものに比べるとまだ小ぶりなもので、昭和東南海、南海地震ともに最大震度6でした。とすると、それだけストレスが溜まっていると考えるべきでしょう」(前出・島村氏)
今回の鳥取県中部での地震発生の翌日、午前3時33分頃に日向灘を震源とするM4.4規模の地震が発生し、大分県佐伯市で震度4を観測している。この日向灘は南海トラフの最西端に位置しており、前日の地震に何やら呼応しているかのようにも見える。
「南海トラフの巨大地震は秒読みに入った可能性が高い。地震の活動期と言われた800年代後半の貞観時代と同じような地殻変動が、今後も立て続けに起こるという見方が強い。となれば、地震のみならず、富士山の噴火も刻々と迫っているということです」(前出・サイエンスライター)
鳥取県中部での地震を受け、大阪管区気象台は、“南海トラフ地震への影響はない”としている。しかし、そもそも今回の揺れは判明していなかった“未知の断層”が原因だという。果たして、関連性を否定できるのか。