アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.7(5)連合赤軍の山岳ベースは“リンチ地獄”と化していた (1/2ページ)

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アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.7(5)連合赤軍の山岳ベースは“リンチ地獄”と化していた

 この「あさま山荘事件」の後、彼ら連合赤軍が12人もの同志をリンチ殺害していたという驚愕の事実が判明した。ローラー作戦で都内を追われた連合赤軍のメンバーは榛名山、迦葉山(かしょうざん)、妙義山といった群馬県内の山を“ベース”として渡り歩きながら、71年12月末からの約2カ月半のあいだに次々と同志を粛清していたのだ。

 この凄惨なリンチの実態については72年3月23日号が詳しい。

〈「チ×でヤ×でブ×でヒ×、おまけに××で×××で色が××(中略)永田洋子の、あの陰険かつ冷酷残忍な振舞いは、こうした(中略)欠陥が、大いに影響しているじゃないかな」

 と、これは主として彼女を中心に取材にあたってきた新聞記者氏の話である〉

 そう書き出されるように、「総括」と称したリンチの主導者は永田洋子、それに森恒夫であった。永田は共立薬科大学卒業の活動家で、当時は27歳。森は大阪市大卒で、28歳であった。

 リンチの模様はこう記される。元・早大生の山崎順(21)の場合──、

〈まず、森、坂東国男、植垣康博の3人が顔面を殴りつけ、坂口がアイスピックで山崎の心臓めがけて2度突き刺した。坂東、植垣もアイスピックで刺し「助けてくれェ」と哀願しながらくずれる山崎の体を引き起こし、さらに植垣と青砥幹夫が登山ナイフで心臓部を刺したが、山崎はうめき声を出し苦痛に耐えぬいた。これを見て森が青砥からナイフをもぎとり、心臓を突き刺し、数回にわたってえぐったという。さらに坂東と吉野が山崎の首にロープを巻き、力まかせにしめつけて絶息させたという〉

 もちろん、陰険かつ冷酷といわれた永田洋子も残虐をきわめる。

〈ことに同性に対するリンチが陰惨だった。大槻節子(24)を“総括”した理由は、「仕事中にセックスした」のは「兵士にあるまじき、反革命的行為」だからだという。(中略)

 永田によれば、妊娠することも「ブルジョワ的で、反革命的」なこと。妊娠8カ月の金子みちよ(24)はこれで粛清された。(中略)金子は針金を束ねたムチで永田にたたきのめされ、食事抜きで土間の柱に縛りつけられた。そして「オマエ、お腹の子はだれのガキなんだよォ。【夫婦関係にあった・注】吉野の子かどうかわかりゃしねェだろ。

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