悪名高い10種のコンピューターウイルス (2/8ページ)
■ 9. オメガのタイムボム型ウイルス

オメガエンジニアリングは米コネチカット州に拠点を置くハイテク機器製造企業だ。1996年7月31日の朝、ある従業員が製造機械を制御するファイルサーバーを起動。ところが起動せずに、サーバーが修理中である旨のメッセージが表示された。
実際に起きていたことは真逆である。ファイルを修理する代わりに、それを削除していたのだ。さらに悪いことに、ウイルスはプログラムを検索する手段まで破壊していた。砂浜に一握の砂を撒くようなことを行っていたらしい。オメガ社にはバックアップも用意されていたが、検索しても発見することができなかった。
事態が発覚し、ネットワーク管理の前任者ティム・ロイドが呼ばれた。彼は10年間勤務していたが、同僚に当り散らしたり、プロジェクトを遅延させたりと、勤務態度が悪いことから3週間前に解雇されていた。
警察の捜査からは、ウイルスにはたった6行しかなく、時限爆弾のように機能することが判明している。事件が起きたその日にアクセスをすると、オメガ社のファイルの一切が削除されるように設定されていた。最も有力な容疑者であったロイドの自宅のコンピューターを調査すると、同じ6行のコードが発見され、これが決め手になった。
ロイドは3年半の懲役と2億2,000万円の損害賠償の支払いを命じられた。オメガ社は11億円の業務上の損失と、再プログラム費用2億2,000万円の被害を受けた。なお同社は今日でも存在する。