世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第210回 日米がWinWinになるために (2/3ページ)

週刊実話

政治力で他国に強引に製品を買わせることは、逆にアメリカ製造業の復活を妨げることになるだろう。

 ところで、2月3日の衆議院予算委員会で、安倍総理大臣は日米首脳会談において、「インフラ投資などによってアメリカ国内の雇用を生み出し、成長につなげていくことを包括的に説明したい」という考えを示した。とはいえ、日本マネーをアメリカに投じた場合、ドル買い円売りになってしまうため、為替レートはドル高円安に動く。結果的に、アメリカの対日貿易赤字はかえって拡大することになる。
 そもそも、「アメリカのインフラ投資を日本が担う」などという意味不明な路線に走らなくても、日本国がアメリカの雇用拡大に貢献する方法はきちんと存在するのだ。すなわち、日本が国内に財政出動を行い、デフレから脱却。内需主導の経済成長路線を取り戻すことである。日本が、自ら健全なインフレ率の下で安定的な経済成長路線に回帰する。そうすることで、日本の生産能力(経済力)が国内の需要に振り向けられることになる。
 日本の生産能力が国内に向けば、対米輸出は減る。さらに、内需が拡大していけば、エネルギーや鉱物資源を中心にアメリカからの輸入は自動的に増え、対米貿易赤字は縮小に向かうだろう。

 日本政府は内需主導の経済成長実現のために、どうするべきなのか。もちろん、地方の交通インフラ整備への投資拡大だ。
 例えば、地方で高速道路と「称する道路」は片側一車線の対面通行で、真ん中にポールを立てて仕切っているところが少なくない。筆者は首都高や東名自動車道に慣れているため、片側一車線対面通行ポール仕切り方式を高速道路と認めることには抵抗感がある。しかも、ポール仕切りの対面通行は悲惨な交通事故の原因になりやすい。
 本来、地方において片側二車線、コンクリ仕切りで建設する予定だった高速道路の多くが、実際には対面通行ポール仕切り方式になっている。理由はもちろん公共投資削減路線である。予算を理由に、わが国の地方の高速道路の多くが片側一車線で作られてしまったのだ。情けない限りである。

 カネ、カネ、カネと、財務省主導の緊縮財政に誰も逆らえず、最低限のインフラ投資すら実施できず、地方は人口流出に悩まされている。

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