世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第210回 日米がWinWinになるために (3/3ページ)

週刊実話

となると、これまた情けない成長否定論者、あるいは「日本衰退論者」たちが、
 「地方は人口が減っているのだから、交通インフラの整備は無駄だよ」
 と、言い出すのが、わが国の「決まりごと」である。
 とはいえ、話は逆なのだ。交通インフラが整備されていない地域の経済が成長するはずがなく、当然ながら人口も減少していく。東京一極集中に歯止めをかけ、地方の人口を増やしたいならば、なおのこと交通インフラに投資をしなければならないのだ。
 わが国では、国内の交通インフラ中心に政府が投資する路線に対し、反射的に否定する政治家、学者、官僚、識者が少なくない。しかも、選挙区の区割りが変えられ、地方の国会議員が減らされてしまった。政治的にも、ますます地方のインフラ整備が困難になっているありさまなのだ。

 地方のインフラ整備をおろそかにする反対側で、なぜかアメリカへのインフラ投資についてマスコミは礼賛する。まずは「国内」に投資するという普通の発想が、なぜできないのだろうか。
 日本が「属国」よろしくアメリカに投資を捧げても、対米貿易黒字は減少しない。何しろ日本の内需は低迷したままで、アメリカからの輸入は増えず、さらに日本国内の生産能力が「外需(アメリカ市場)」に向かわざるを得ない。
 日米がWinWinの関係になるためにも、日本国は内需主導型の経済成長を目指さなければならないのである。

みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。

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