埼玉・愛犬家殺人事件「死刑判決」風間博子の獄中書簡を独占公開!(4)風間の不貞行為を知り供述が一変 (2/2ページ)

アサ芸プラス

 埼玉・愛犬家殺人事件では、関根と風間が共同経営する「アフリカケンネル」と犬の売買を巡ってトラブルのあった男性が、最初の犠牲者となっている。

 それ以降、関根と風間には、捜査員の尾行による行動確認がなされるようになっていた。皮肉なことに、犯行時の行動確認には成功しなかったが、風間が関係のあった男性とホテルに入ったことは、確実に捉えていたのだ。

 判決は関根の供述を「その内容が著しく変遷しているのであって、極めて不自然であり、結局、その弁解内容全体が全く信用できないものと言うほかはない」と評している。だが、その部分の供述だけは信じて、風間を殺人の共犯とした。まさに風間は“推定有罪”なのである。

 風間は現在、2度目となる再審請求を行っている。1度目の再審請求は、事件当日の捜査官の監視記録による車の動きが、中岡の供述とは食い違い、風間の供述と一致しているという内容。だが、捜査官がボーッとしていて監視が正確でなかったというのが棄却理由だ。

 事件から裁判、そして再審と、複雑に絡み合った全貌は、6月に私が上梓した「罠~埼玉愛犬家殺人事件は日本犯罪史上最大級の大量殺人だった!」(サイゾー)で明らかにしている。

 獄中から伝わってくる風間の声が、怒りではなく軽妙でさえあることに、当初、私は戸惑った。だが、この事件とつきあっていくうちに、そのわけがわかってきた。

 風間にとっては関根と出会うことがなければ、巻き込まれることもなかった事件。怒りよりも嘆き悲しむ時期が続いたのだろう。今は何とか事態を打開しようと、淡々と努力を続けているのだ。

 心臓に水がたまる「心タンポナーデ」を患い治療を受けていた関根は、今年の3月27日、東京拘置所で獄死した。

 火葬に立ち会い、遺骨と遺品を受け取ったのは、関根と風間の実の娘だ。風間のために、父親に本当のことを語ってほしいと、彼女は2年前から関根と文通を続けていた。

 一緒に立ち会った弁護士は、「博子さんに役立つものが遺品にあるといいですね」と娘に言った。

 それを伝え聞いた風間は「自分に役立つものなどないでしょう」と言った。激しく言葉に現すことはないが、関根に対する恨みは、消えていなかったのだ。

●埼玉・愛犬家殺人事件とは●

 1994年2月、埼玉県熊谷市にあるペットショップに出入りする人物が次々と亡くなるという事実が明らかになった。その渦中にいたのが、犬のブリーダーだった関根元と風間博子の夫婦だった。トラブルメーカーとして知られていた夫婦の周辺では計4人が死亡。「遺体なき殺人」として捜査は難航を極めたが、経営するペットショップの役員の供述などにより立件された。2009年6月に関根、風間両被告の死刑が確定。現在、風間死刑囚は2度目の再審請求を行っている。

ジャーナリスト 深笛義也

「埼玉・愛犬家殺人事件「死刑判決」風間博子の獄中書簡を独占公開!(4)風間の不貞行為を知り供述が一変」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2017年 7/6号関根元風間博子埼玉愛犬家連続殺人事件深笛義也社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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