安美錦VS豪風「大ベテランがっぷり四つ対談」 (3/6ページ)
周囲の反対を押し切って、14年夏場所、幕下15枚目格付け出しでデビュー。同年秋場所、所要2場所というスピードで十両昇進を決めた。
豪 安美関が新十両になったのって、確か21歳ですよね? その場所、アマ27冠で、“スーパールーキー”と騒がれていた琴光喜関を倒した相撲が、かっこよかったなぁ。
■ケガで手術するなど休場を余儀なくされ…
安 その年の名古屋場所で幕内に上がって敢闘賞もいただいたんだけど、一時、十両に落ちたり、それからしばらくは自分の相撲が固まらなかったような気がする。それで、25歳のとき、右ヒザ前十字靭帯損傷をやってしまって……。あのときは、それからずっとヒザのケガとつきあっていくとは思わなかったよ。
豪 自分も新入幕の場所(15年春場所)に、ヒザと足首を痛めて休場。それで十両に落ちて、なんとか3場所で幕内に復帰したんですが、翌年の秋頃から目を痛めてしまって……。ブチかましていく相撲を取る力士に多い網膜剥離でした。プロの世界の破壊力の強さを思い知らされましたね。でも、そのとき、ありがたかったのは、師匠(尾車親方=元大関・琴風)がすぐに手術の段取りをしてくださったことです。「お前は考え込むタイプだから、(手術をするかしないかで)悩む時間を与えてしまってはダメだ」ということで、考える間もなく、初めて全身麻酔での手術に臨んだんです。結果は“吉”と出ました。
安 お前みたいなタイプの力士は、目への衝撃も強いだろうからなぁ。俺もヒザのケガを繰り返して、そのたびに休場して……。気がついたら30歳を過ぎていた感じだよ。途中、自分でも何をやっているのか分からなくなって、「なんとなく相撲を取ってるんだったら、もう辞めよう」と思ったこともあった。でも、師匠(元横綱・旭富士)が怖くて、そんなことは言い出せなかったんだ(笑)。
■結婚して家庭を持つことで闘争心に火が!
豪 そうだったんですか。自分も目の手術の後も、いろいろな病気があったりして、ようやく平成17年夏場所から幕内に定着できるようになりました。結婚したのは、その翌年で27歳のときです。独身時より、もっと厳しい環境を作って、相撲から逃げられないようにした部分もありました。家庭を持ったことで、闘争心により火がつきました。