狭心症・脳梗塞にもつながる侮れない“大人の喘息”の予防 (1/3ページ)

週刊実話

 なかなか止まらない咳と息苦しさ。そんな症状の喘息は、子供の病気と思いがちだが、近年では大人にも急増している。それも、「ゼーゼー」「ヒーヒー」といった症状はなく、アレルギー反応もない非アトピー型が多いのだという。
 実はこれ、高齢者の場合は真っ先に心不全が疑われる怖い病で、風邪をきっかけに発症するケースが多いのだが、東京都立多摩医療総合センター総合内科(呼吸器系)の外来担当医はこう説明する。
 「もちろん風邪が主な原因となる場合も多いのですが、中国から流れ込む汚染された空気やインフルエンザが蔓延するこの季節が、最も注意すべきなのです。手当てが遅れると狭心症や脳梗塞にもつながる可能性があるため、軽く考えないようにしてください」

 世界保健機構(WHO)と世界気象機関(WMO)が共同で2012年に作成した、公衆衛生と気象に関する最新の発表報告によれば、世界で喘息の患者は2億人を超え、増加の一途をたどっているという。
 「地球の温暖化の一因とされる、フロンガスや化学物質などの影響を示しています。日本も当然、地球温暖化の影響をさまざまな形で受けているが、喘息患者の増加との因果関係も無関係ではないはずです。また、大気汚染物質やタバコの他に、花粉や家ダニなど、我々の生活圏で発症する原因なども多く指摘されています」(同)

 東京・目黒にある内科・呼吸器科のクリニックにも、中高年の患者がよく訪れている。その1人で56歳の男性患者について、担当医師はこう話す。
 「ご本人は咳が止まらず、息切れがすると言って訪れたのですが、生活環境を聞いてみれば、ご自宅の目の前に交通量の多い国道が走っていた。調べると、1秒間に吐ける空気の量は通常の40%にも満たない状態でした。高齢者の患者さんは、よく咳とともに息切れを訴えて受診しに来ます。そこで肺活量や肺機能の検査をすると、肺の奥の細い気管がやられて炎症を起こしていることが多い。その患者さんはまだ50代ですが、同じ状況にありました」

 こうした喘息症状は、適切な治療をせずに発作を繰り返すと、気管支の炎症部分が厚くなり、回復しづらくなるという。

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